「無症状者に対するPCR検査を用いた社会的検査の推進事業」を含めた松戸市補正予算について

本日、松戸市11月臨時議会が開催され「無症状者に対するPCR検査を用いた社会的検査の推進事業」を含めた松戸市補正予算を審議しました。社会的検査費用への補助事業については千葉日報※が報じています。 関根ジローは所属する会派「政策実現フォーラム」を代表して賛成討論を行いました。社会的検査の推進について評価しつつ、より良い事業になるように提言を行いました。なお、市議会の採決の結果、コロナ対策に関する予算は全会一致で可決されました。 賛成討論の議事録(未定稿)を転載します。 ※千葉日報(2020.11.25)https://news.yahoo.co.jp/articles/0967776bc5510cfd20112d08cdd04d83a88c7ff7 ↓↓↓↓↓ 「議案第40号 令和2年度松戸市一般会計補正予算(第9回)」、「議案第41号、令和2年度松戸市病院事業会計補正予算(第2回)」、「議案第44号松戸市一般職の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について」の3議案に対して会派を代表して一括して、賛成討論致します。 ●議案第44号松戸市一般職の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について 順番が前後しますが、「議案第44号松戸市一般職の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定について」から討論申し上げます。今回の議案が可決されると、コロナ禍対応に尽力くださっている総合医療センター等の医療スタッフの年間支給割合も下がることになります。これまでの議会において軽症者等の宿泊療養施設(東横イン)に従事する医療スタッフについては3000円の手当を創設しましたが、この度の年間支給割合の減額を契機に、改めて医療スタッフへの手当の加算に向けてご検討頂きたく要望します。 ●令和2年度松戸市一般会計補正予算(第9回)の概要について 次に令和2年度松戸市一般会計補正予算(第9回)についてです。 新型コロナウイルス感染症対策や地域経済の活性化などのために国が設けた「地方創生臨時交付金」は、第1次・第2次補正予算において34.7億円が確定していますが、第3次分として不確定要素はあるものの追加で約6.7億円配分される見込みであり、合計41.4億円近くが本市に交付される見込みです。 一方で、今回の令和2年度松戸市一般会計補正予算(9回)を含めた、これまでの本市の新型コロナウイルス感染症対策の歳出は57.1億円です。その臨時こうふきんとの差額15.7億円については財政調整基金を取り崩して対応する、というものです。その結果、財政調整基金の残高は95億3995万円となります。この点について、我会派としては、「非常事態に備えて積んできた財政調整基金は、非常事態である今こそ使われるべき」という考えのもと、「コロナ禍への財政支出は地方創生臨時交付金額の範囲内に限定せず、必要に応じて、「地方創生臨時交付金」に加えて、「財政調整基金」を活用し積極的なコロナ禍に対する各施策の展開を要望してきましたので、市に応えて頂いた形になりますので、評価します。しかしながら、これまでの議会においても申し上げましたが、補正予算第7回までの新型コロナウイルス感染症対策、歳出総額56.3億円の中身を見てみますと、申請がなければ費用負担が生じない事業が数多くあることを指摘しました。 例えば、8月臨時会に諮られた補正予算第6回で事業化された高齢者抗原検査等事業は、4万人の抗原検査への補助予算を確保したものの、自己負担額が5000円以上生じてしまう等の理由により、申請数が現時点で186件であり、極めて申請数が低調にとどまっています。この高齢者抗原検査等事業のように、申請が低調に留まることによって不要額が生じ、結果的に、決算時において「松戸市のコロナ禍への財政支出は地方創生臨時交付金額と同等だった」ということにはならないようにして頂きたいと、申し上げました。そのためには積極的な事業の広報をして頂くとともに、必要に応じて要件の緩和等を随時行っていくべきと、指摘しました。 この点、今回の第9回補正予算においては、高齢者抗原検査等事業を減額補正し、新たに「高齢者及び有疾患者等PCR検査事業」として2億円を再度補正することが市から提案されました。この「高齢者及び有疾患者等PCR検査事業」は、「高齢者抗原検査等事業」と比較し、自己負担額が軽減され、また、確定診断という扱いになるなど、改善がされています。これは我会派をはじめ他会派からも、要望していたことですので、評価をします。しかしながら、改善のタイミングが、11月下旬という今にまで時間を要してしまったことは、感染拡大のひとつの要因になってしまったのではないかと、指摘します。 今後とも、高齢者抗原検査等事業に留まらず、「本市のコロナ禍対策に関する各事業について引き続き積極的に広報する」「必要に応じて事業内容の見直しを検討する」「予算額を上回った申請数が生じた場合は更なる補正予算を計上する」「来年度においても必要が認められる事業は継続する」など、引き続き、コロナ禍対策に万全を尽くして頂きたいと要望します。 そのためには、財源確保が重要になります。今後とも国からの財政的な支援を期待するものの、市として財政調整基金の取り崩しによって財源確保を行うことが想定されますし、来年度以降の税収減も想定されるなとなると、本郷谷市長が掲げる多額の予算を要する、複数の大型事業は、一部見直しや凍結せざるを得ないのではないかと、改めて指摘を致します。 それでは各事業について、要望を申し上げます。 ●「高齢者施設等へのPCR検査補助事業」について まず、「高齢者施設等へのPCR検査補助事業」について申し上げます。 この事業は、高齢者施設等におけるクラスターの未然防止を目的とし、高齢者施設等が、施設従事者を対象としてPCR検査事業者に検査を申込み実施した場合、検査費用に対して上限3000円の補助金を交付するというものです。 5点、要望します。 まず1点目として、対象者数についてです。高齢者施設や訪問・通所サービス事業者や障害福祉サービス事業者をはじめ施設内で従事する委託先従業員などを対象とし、その総数は約10000人です。このうち、対象者数を「月1回に5500人」した理由としては、過去の予防接種の接種率が4割ほどであったことを参考に算定したとのことでした。しかしながら、高齢者施設等におけるクラスターの未然防止を目的とするのであれば、5500人と限定することなく可能な限り多くの方にPCR検査にご協力して頂く必要があります。この点、委員会のお答弁で「市から施設に対して積極的に本事業を活用して頂くことをお願いする。5500人以上の申請があった場合にはさらなる増額補正予算も検討する」とお答え頂きましたでよろしくお願いします。 2点目として、検査機関のキャパシティーについてです。3000円以内でPCR検査が行える民間事業者は限られておりますが、その事業者が1カ月5500人分、申請数によってはそれ以上の人数を受け入れることが可能なのか心配です。市におかれましては、キャパシティーを常に注視し、必要に応じて、補助額の上限を増額することによって、自己負担なしでPCR検査が行える民間事業者の選択が拡がると思いますので、ご検討をお願いします。 3点目として、梱包責任者についてです。 委員会で、検体を検査機関に郵送する際に梱包責任者が送る必要があるか、その梱包責任者は資格を要するかを伺いました。答弁では、マニュアル等を熟知してもらうことで対応すると答弁でした。 一方で東京・江戸川区の保健所では、11月2日からバスを使って高齢者施設を回り、職員各自が採取した唾液の検体を回収する。区が回収に出向くことにより、職員による持参などと比べて安全で確実な検体回収につなげています。また市川市では、検査場所で市職員らが年齢を確認後、検査キットと同意書を手渡す。高齢者らは自宅で唾液を採取し、翌日に同じ検査場所へ持参、民間の検査センターへ送られます。この様な形で検体回収を行なっている自治体もありますので、今後、梱包責任任者が事業の課題となった場合には、ぜひ参考にしていただきたいと思います 4点目として、感染続きをみる

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