第1101号 まやかしの減税政策

 臨時国会がようやく20日に開会しました。

 物価高対策は早急に対応しなければならない最大の課題ですが、岸田政権は、増税方針は維持したまま、減税も打ち出すという、ちぐはぐな迷走を続けています。

◆所得減税には触れず
 国会冒頭で注目されたのは総理の所信表明演説でした。4か月も国会を開かずに考えた演説です。さぞや練りこんだ演説になるかと思いきや、減税は今まで示してきた法人向けの減税や投資減税等に触れるだけ、所得税減税には直接触れず、与党の税制調査会に「早急な検討を指示する」と述べるだけでした。

 国会冒頭に総理の決意を示す演説がこの内容では、本気の減税や物価高対策など全く期待できないことが明らかです。

 また、税収増を国民に還元と総理は言いますが、昨年度税収は、当初見込みより6兆円もの上振れが発生しています。いったいどれだけ還元するのか、それだけ税収増があるのに、まだ増税するのかという疑問への答えも、不明のままでした。

◆すぐにお金は来ない
 演説で触れなかった所得税減税について、総理は批判を恐れたのでしょうか、26日の政府与党政策懇談会で住民税と合わせて1人あたり定額4万円の減税に、住民税非課税世帯には7万円の給付金を組み合わせる方針を示しました。

 しかし、たったそれだけで厳しい生活が改善するのかははなはだ疑問ですし、さらに問題があるのがスピード感です。

 私は何回も内閣委員会質疑で指摘しましたが、給付金は今までの方法では給付事務の手数料に数百億円もかかってしまい、かつ、配るのに数か月~半年はかかるというスピード感皆無のものでした。

 今回も11月の国会質問で問い質す予定ですが、給付金の配り方が今まで通りなら、手元にお金が届くのは相当先になってしまいます。

 また、所得税減税は、来年夏のボーナス時期に間に合うかどうかといったスケジュール感で、今日、明日の生活が厳しい国民にとっては、馬鹿にされているとしか思えないのんびりさです。物価高対策としては、全くの悪手です。

◆継続した減税が安心を生む
 そして、一番の問題は、岸田総理の言う減税が、国民に安心を生まないことです。

 減税減税と言いますが、減税は1年限りが基本とされ、実態は一回限りの減税と給付に過ぎず、その後に待っているのは、防衛費5年間で43兆円確保のための増税や、サラリーマンをターゲットにした増税など、永久的な増税です。

 つまり、実態は「減税は1回だけ、増税は永久に」というほとんど詐欺的な選挙目当ての場当たり的政策なのです。

 総理は解散をするつもりで大々的に減税を打ち上げてみたものの、支持率は上がらず、22日の補欠選挙では苦戦し、年内の解散総選挙も困難になりつつある中、迷走を重ねているのが現状でしょう。

 実際、自民党内からでさえ、つじつまの合わない総理の増税減税政策に疑問の声が噴出しています。

 何の展望も無い増税と減税のミックスを止め、ここは消費促進と経済成長のための減税に政策を一本化すべきだと考えます。

 しかも、単発の減税では国民に生活に対する安心は生まれず、減税分も将来に備えた貯蓄に回ってしまうことが指摘されています。

 同じ減税でも、消費税やガソリン税のように日々の生活の中で継続的に実感できる減税に方針を切り替えるべきです。それが、国民の安心につながり、物価高対策にも有効なのです。

 

スタッフ日記 「脱“早食い”」
 10月になり、食べる事が大好きな私にとっては、旬の味覚がたくさんある、一年で1番楽しみな季節となりました。

 しかし、実は少し悩みがあります。普通の人よりかなりの“早食い”なのです。急いでいなくてもお昼の弁当はたった5分以内、夕飯も15分ほどで平らげてしまいます。友達と食事に行っても早すぎて驚かれ、恥ずかしくなります。

 おもしろいことに、この“早食い”の傾向は私だけでなく、家族全員同じです。子供のころの夕飯といえば、兄弟6人+父母+祖父母のMAX11人で食卓を囲むのが常でした。

 そんな大家族なので、大皿料理がメイン。小中学生の食べ盛り時代には、お米は1升分、メイン料理には肉と魚のダブル、副菜も2,3品とボリュームたっぷりの食事が当たり前でした。

 11人全員が揃うと、夕食時は「争奪戦」の始まりです。

 自分のお皿に取り分けて、ゆっくり食べている暇はありません。悠長に構えていては好きなおかずが瞬く間に消えてなくなります。生姜焼きなどは、肉ばっかりが食べられて、玉ねぎだけ残ってしまう事がよくありました。

 そんな環境で育つと、自然と食べるスピードは鍛えられます。しかも家族みんなが同じなので、大人になるまで自分が“早食い”だと気づきませんでした。

 今では、甥姪や旦那も増えて家族の集まりは13人になりました。

 これだけの人数が集まるとやはり食卓は変わらず争奪戦になりそうですが、今年こそは脱“早食い”でみんなでゆっくり食事をしたいと思います。(まゆつな)

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