我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。
ギャンブル等依存症対策基本法において、国民の間に広くギャンブル等依存症問題に関する関心と理解を深めるため5月14日~20日は、ギャンブル等依存症問題啓発週間と定められています。
私自身、依存症問題には問題意識を高く持っており、ギャンブルのみならず、薬物、アルコール、ゲーム、スマホ依存などについて調査を継続しています。
私の実姉が心理の博士ということもあり、精神の病について理解を深め、回復のために行政や自分ができることを常日頃から考えています。
昨日は松戸市にてNPO法人全国ギャンブル依存症家族の会千葉と公益社団法人ギャンブル依存症を考える会共催によるセミナーが開催され、来賓としてお招きいただき、拝聴してきました。
まずは『ギャンブル依存症』となる脳の変化について、千葉県依存症拠点病院・船橋北病院の月間秀樹副院長から講演がありました。
ギャンブル依存症はWHOでも認められた『病気』であること。
アルコールや薬物を摂取したり、ギャンブルやゲームをすると脳の「報酬系」という回路が刺激され、いくら理性を促す前頭葉が命令をしても反応せず、ギャンブルでしか反応しなくなってしまうのです。
習慣的に続けると、我々の体はそれらによって得られる変化に慣れてしまい、「耐性」がつきます。
耐性がつくと、今までと同じ量では、今まで通りの効果が得られません。そのため、気づかぬうちに使用量や使用頻度がどんどん増えてエスカレートしてしまいます。そして「渇望」し、自分では「やめたい」「減らしたい」「変わりたい」と思っていても自分の力だけで変えることが難しいのです。
怖いのは一旦、異常になってしまうと戻るのは非常に困難であるということ。
だからこそ、報酬系をギャンブルで刺激しないようにするしか治療はないのです。
その方法としては2つの方法があります。
〇標準的治療プログラム
〇自助グループ
に参加すること。
プログラムは3か月くらいで終了してしまうため、年単位で自助グループに参加をすることが望ましいと言われています。
当事者、家族、経験者、行政それぞれが協力し合いながら助け合うことが大切です。
セミナーではギャンブル依存症当事者の体験談、ご家族がギャンブル依存症となってしまった方の涙ながらの体験談を直接聞き、あまりの大変さに言葉を失いました。
いくら自分で触れないようにしていても報酬系を刺激するトリガーは世の中そこらじゅうに存在します。
CM、ネット広告、パチンコ屋の前を通る・・・etc
また、スマホ1台で賭けることができてしまう時代となり、若年層のギャンブル依存症が急速に増えています。
そして問題なのは、犯罪に手を染めてしまうこと。
未然に防ぐために、我々ができることはたくさんあります。
今日も県庁にてギャンブル依存症について、県教育委員会と協議。
ギャンブルに限らず依存症は「生活習慣病」です。
私は職業柄、懇親会なども多い方だと思いますが、そういう席にいると「おそらくアルコール依存症なのではないかな、、、」と心配になる方もいます。
余談ですが、私自身はお酒自体あまり強い方ではなく、1~2杯で十分だったりソフトドリンクのことも少なくなく、先週は1度もお酒を飲みませんでした。
しかし、中にはアルコールを摂取しないといられない、朝から飲みたい、帰るまで待てずに電車や駅で飲んでしまうという話を聞くこともあります。そして、ギャンブル依存症などの方もそうですが、お酒を飲むと通常時の人格が変わってしまう、ということもあります。
医師によると「脳」=「人格」。
つまり脳に異常反応があれば、人格も変わってしまうのです。
意志が弱いのではなく、「病気」であることを認知し、回復に向けて取り組んでいくことが肝要です。
まわりのご家族や友人が気づいて、早めに手を差し伸べることで救うことができます。
ご自身やご家族が自覚され、相談に来られ、これまで実際に医療機関や行政機関に繋げたこともありました。
今後もこの問題に向き合い続けていきます。