本日、NHK党事務員(原告)が、NHK(被告)を相手に東京地裁に放送受信契約の締結義務が存在しない事を確認する訴訟を提起しました。
簡単に説明すると、2年前にテレビを設置しました。2年遅れてNHKと契約したいと思っています。 NHKが総務大臣の認可を受けた契約の条項である、日本放送協会放送受信規約の12条に、契約の締結を怠った場合は3倍の料金を支払えという規定があるので、これは高すぎるから、今直ちに契約できないので何とかして下さい。って内容です。 詳しくはYouTubeで解説させて頂きます。
訴 状 令和3年10月22日 東京地方裁判所 民事部 御中 住所 〒105-0004 東京都 原告 NHK党事務員 電 話 FAX 送達場所(就業場所) 〒100-0014 東京都千代田区永田町2-1-1 参議院議員会館403号室 〒150-8001 東京都渋谷区神南二丁目2番1号 被告 日本放送協会 代表者会長 前田 晃伸 放送受信契約締結義務不存在確認請求事件 訴訟物の価額 1,600,000円 貼用印紙額 13,000円 請求の趣旨 1 原告は、原告の現住所において、被告と日本放送協会放送受信規約を契約内容とする放送受信契約を締結する義務が存在しないことを確認する。 2 訴訟費用は被告の負担とする との判決を求める。 請求の原因 第1 当事者 1 原告は、令和元年11月27日に東京都原告自宅に「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した」個人です。 2 一方被告は、俗にNHKと呼ばれ、放送法16条によって設立された法人です。 第2 本件提訴に至る事情 1 原告は,原告肩書住所地に、令和元年11月27日被告の衛星によるテレビ放送を受信する事の出来る受信設備を設置しました。(以下「放送受信契約締結義務を負った日」という。) 2 原告は、放送受信契約締結義務を負った日から約2年後の令和3年10月5日に、被告と放送受信契約を締結しようと思い日本放送協会放送受信規約(以下「規約」という。)(甲1)を読みました。 3 すると、「放送受信契約締結義務を負った日」から遅滞して「放送受信契約書を提出した場合」、規約12条の割増金を支払わなければならない事を知りました。 4 しかしながら、その割増金はいつからいつまでの期間分の放送受信料に対して発生するのかが明記されていなかったので、被告に質問状を送付しました。(甲2) 5 しかし、被告からの回答はありません。 第3 規約の契約の条項に公序良俗に反する規定が存在する 1 放送法施行規則第23条は『放送法第64条第3項の契約の条項には、少なくとも次に掲げる事項を定めるものとする。』と規定し、同条第7号は『受信契約の締結を怠った場合及び受信料の支払を延滞した場合における受信料の追徴方法』と規定しています。つまり、規約には、受信契約の締結を怠った場合における受信料の追徴方法を定めなければならない義務が被告にあり、その義務を怠った場合、被告には放送法185条第2号に罰則が規定されています。(100万円以下の罰金) 2 被告は「立花孝志」という元NHK職員が行った情報公開請求の質問(放送法施行規則第23条第1項第7号『受信契約の締結を怠った場合(中略)における受信料の追徴方法』が記載されている文章。)に対して、規約12条『放送受信契約者が次の各号の1に該当するときは、所定の放送受信料を支払うほか、その2倍に相当する額を割増金として支払わなければならない。』と回答しています。(甲3) 3 つまり、被告は、原告のように受信契約の締結を怠った者に対して、所定の放送受信料を支払うほか、その2倍に相当する額を割増金として支払わなければならないという契約の条項でしか、放送受信契約の締結が出来ないと主張しています。 4 しかしながら、いくら原告が放送受信契約の締結を怠ったという落ち度があるにせよ、2倍の割増金を支払うのは公序良俗に反するので、このような契約の条項が盛り込まれた規約では、原告は被告と放送法64条1項に基づく放送受信契約の締結は出来ない。 5 規約12条の2は、3期(6カ月)以上滞納した場合は、1期(2か月)あたり2%の割合(実質年利12%)で計算した延滞利息を支払わなければならないと規定しています。この規約12条の2の延滞利息は公序良俗に反しない妥当な利率であるのに対し、規約12条の割増金は実質年利200%であり利息制限法で定められた利率をはるかに超えるものである。さらに規約は表現こそ割増金となっているが、不正に対しての「制裁金」と言える契約の条項と言え、公序良俗に反する契約の条項と言わざるを得ない。 第4 まとめ 1 よって、原告は、契約の条項に公序良俗に反する規定が存在しているので、被告と訴状末尾に添付の日本放送協会放送受信規約を契約の条項とした放送受信契約の締結義務が存在しない事を確認するため、本件訴訟を提起させて頂きました。 2 なお、原告は令和元年11月27日以降の放送受信料債務の不存在は争わない。被告が契約の条項を改正すれば、改めて受信機の設置の日を令和元年11月27日とした放送受信契約を締結し、過去に遡って放送受信料や延滞利息を支払いたいと考えています。 付属書類 1 訴状副本 1通 2 法人登記簿謄本(現在事項全部証明証) 1通 3 証拠説明書 各2通 4 甲第1号証から第3号証 各1通