NHKが規約3条の【遅滞なく】の期間を7日と認めている証拠 

イ 予備的請求1 [10] 受信機設置者は,放送法64条1項に基づき,放送受信契約を締結する義務を負う。放送法64 条1項は,受信料の公平負担を担保する趣旨から,原告の放送を現実に視聴したか否かを問わず, 受信機設置者に対して放送受信契約の締結義務を課したものであり,これが法的義務であること は,上記趣旨,放送法64条1項の文言及び立法経緯に照らして明らかであるし,放送受信契約の内 容については,適正な手続を経て制定されることにより合理性が担保されている。 [11] そして,規約3条において,受信機設置者は「遅滞なく」放送受信契約書を原告に提出すべ きことを定めていること及び放送法64条1項の文言からすれば,受信機設置後,放送受信契約書の 提出に必要な合理的期間(受信料の支払方法の検討や契約書作成に要する時間を考慮しても,7日 間を超えるものではない。)が経過した時点で,放送受信契約締結義務の履行期限が到来すると 解すべきであり,被告の上記義務の履行期限は遅くとも平成18年3月29日には到来しているから, 被告の債務不履行(履行遅滞)により,原告は平成18年3月分から平成25年5月分までの受信料相 当額計20万0220円(前記ア(ウ))を受領することができないという損害を被った。受信料の公平 負担の見地からは,かかる放送法64条1項に違反する状態に対する制裁として,当該違反期間に係 る受信料相当額が損害として認められるべきである。 [12] よって,原告は,被告に対し,上記債務不履行に基づく損害賠償として20万0220円の支払 を求める。