「早期発見・早期治療」こそ日本が誇る「国民皆保険制度」の根幹。而(しか)して「範囲・濃度・蓄積」の何れも変幻自在な放射脳と同じく「無色・透明・無臭」で、人間の五官が察知し得ぬ極めて厄介な存在が今回の疫病。歩むべき道を見失った際には「Get back to basics」。「よく食べ・よく寝て・よく洗う」インフルエンザ3原則と同じく今回も基本に戻って「早期検査・早期対応・早期隔離」が肝要な筈。
にも拘らず、「コロナ、それほどのものか」と「朝日新聞」独占インタヴューで2020年3月18日に嘯(うそぶ)いた内閣官房参与・川崎市健康安全研究所長の岡部信彦。「PCR検査が多い国の方が死亡数が多い」と5月4日に会見で、更に年末12月6日のNHK「日曜討論」では「感染しても60歳以下の人は症状が軽い」と大言壮語した新型コロナウイルス感染症対策分科会会長・地域医療機能推進機構理事長の尾身茂。「誤託宣(ごたくせん)」を披瀝(ひれき)の「PCRスンナ派・ワクチン妄信マンセー派」「パチモン医師・パチモン専門家・パチモン著名人」が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)。
COVIDー19「新型コロナウイルス感染症」の感染者が日本国内で最初に確認されたのは昨年1月15日です。その1年後の2021年1月8日、ノーベル生理学・医学賞受賞の碩学(せきがく)4名(敬称略で五十音順に分子細胞生物学の大おお隅すみ良よし典のり、天然物化学の大村智(おおむらさとし)、分子免疫学の本庶佑(ほんじょたすく)、幹細胞生物学の山中伸弥(やまなかしんや)は「声明」を発表。「過去一年に渡るコロナ感染症の拡張が未だに収束せぬ現下の状況を憂慮し、以下の方針を政府に要望し、実行を求める」檄文と共に「PCR検査能力の大幅な拡充と無症候感染者の隔離を強化する」、「医療機関と医療従事者への支援を拡充し、医療崩壊を防ぐ」等5項目を列挙しています。
が、豈図(あにはか)らんや「誤送船団・記者クラブ」の新聞やテレビは疎(おろ)か、雑誌やネットメディアに至るも、四賢人の諫言(かんげん)を〝黙殺〞し続ける「#あたおかニッポン」。1918年=大正7年3月4日に米国カンザス州ファンストン陸軍基地で数百名の兵士が発熱したのが実質的発症源の「スペイン風邪」。世界中を席捲(せっけん)し、日本国内でも3波に及んだ流行は別(わ)けても2度目が凄惨を窮きわめます。旧・内務省衛生局が編纂の文書には38万8727人の犠牲者を以(も)って、4年後に「打ち勝った」と記されています。驚く勿れ、改竄(かいざん)や毀棄(きき)とは対極の「記録を残す」倫理観が1世紀前の日本には存在していたのです。
では、どうして、どのようにスペイン風邪は終熄(しゅうそく)したのか、その理由を明確に語る事は米国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長ですら難しい。
それが有為転変(ういてんぺん)し続けるウイルスという厄介な存在です。「厚労省と私が言っているPCR検査の目的は端(はな)から違うんです。サイエンスの基本的な考え、詰まり無いものを科学は証明出来ない。有るということだけに意味がある。ですから、戦況を見極める目的でPCRを用いるべき。早期の検査はコロナ感染の拡がりを防ぐ予防手段なのです」と〝孫子の兵法〞を説き続ける本庶博士。
自宅療養者が4万人に迫っても、ベッド数1万8千「#Tokyoインパール2021」選手村の転用を決断せず、「酷民(こくみん)」を見棄てる日本。基準地価10分の1以下で取得し、都庁22名OBを養う建設業者・不動産業者(ゼネコン・ディベロッパー)も阿諛追従(あゆついしょう)で黙して語らず。「仮定の質問」には応じぬ気概を貫く御仁(スガーリン)に至っては、リオデジャネイロのサンバ・カーニバルが中止を決断しても猶、古今東西の預言者(はっけみ)も平伏す「ワクチンを前提としなくとも安心・安全な大会は開催可能」と国会答弁。因みに「あたおか」とは一昨年、SNS上で若者の 口(じんこう)に膾炙(かいしゃ)した「あたまおかしい」の符牒(ふちょう)です。