2024年11月4日 何度も言ってきたことではあるが、選挙とは、ある意味、とても分かりやすくて、かつ残酷なものだ!!その選挙で有権者の審判を仰いだ候補者全員に「現実」が突きつけられるからに他ならない!! より具体的に言うと、自分自身の人間性や、自らの日頃の活動が、どれだけ地元の有権者に評価されているのかが、白日のもとに晒されてしまう!! 過去のブログでも触れたが、傍目から見ると、地元で「とても人気がありそうに見えた」候補者が、実は大して浸透していなかったりする!! 逆に「とても選挙が強そうには見えない」(=危ないと思っていた)候補者が、根強い支持層に支えられていたりする!! いつも思うことだけど、選挙結果の分析をすることは、人間の心理を研究することにも繋がる!!常に、興味深い発見がある!! 繰り返すが、「主権在民」という民主主義の原則のもとでは、(幸か不幸か)国民から選ばれた政治家の評価を決める物差しは、有権者の判断(=選挙の結果)しかない!! だからこそ、「選挙に強いかどうか?」は、個々の政治家にとって、死活的に重要なのだ!! その観点から言うと、「真実」は、とてもシンプルに表現出来る!!どんなに経歴が華々しくても、どれほど素晴らしい実績をアピールしようと、選挙の弱い政治家は、地元で(又は国民から)人気がない!!これまでの政治活動が、評価されていないということだ!! 逆に選挙の強い政治家は、誰から悪口を言われようと、メディア等で批判されようと、有権者に評価されている(=人気がある)ということだ!!すなわち、「自分たちの代表として働いて欲しい!」と思われているのだ!! ちなみに、ある候補者の「選挙の強さ」を分析するための最も説得力のあるデータは、得票率だ!!投票率は、その時の内外の情勢によって、大きく変わる。その点で、投票率と比例関係にある得票数は、あまり参考にならない!! 前回のブログで、5つの小選挙全てで勝利したものの、再選を果たした5人の現職自民党議員は、(前回に比べて)軒並み「得票率」を減らしたと記した。 前回のブログで示した数値を、もう一度、よく見て欲しい。最後まで「与野党一騎打ち」のデッドヒートが続いた群馬3区の笹川ひろよし議員の得票率は、50.07%だった。実は、群馬1区の中曽根康隆議員(51.92%)、群馬2区の井野俊郎議員(53.24%)の得票率と、数ポイントしか違わない!! 加えて言うと、群馬1区には立憲民主党の候補者がいたが、群馬2区には、最大野党の候補者がいない状況だった。 そこから導き出される答えは1つ。それは、今回、もし群馬1区と2区が、3区と同じ構図(与野党候補による一騎打ち)になっていたとしたら、2区と同様の「接戦」になっていた可能性が高いということだ!! 群馬4区の福田達夫議員の得票率は56.04%。安定した選挙基盤を持つ達夫氏ではあるが、野党が1人に絞り込まれていたとしたら、相手候補に44%の得票を許していた計算になる。 加えて言うと、今度の選挙で立憲民主党が対抗馬を擁立したのは、衆院選の直前。しかも、相手は、都内在住の候補者だった。この人物が33%もの得票率をマークしたことに、ちょっぴり驚いた。 群馬5区の小渕優子議員の得票率は、5つの小選挙区では最も高い61.85%。が、こちらも、野党候補が1人に絞られていれば、4割近くの得票を集められていた公算が高い。 ましてや、この選挙区には、最大野党である立憲民主党の候補者が擁立されていなかった!! 以上、ざっと5つの小選挙区での得票率と、それが意味するものについて解説した。結論から言うと、今回の衆院選の結果は、「保守王国群馬の面目躍如」などと言えるようなものではなかった!! それどころか、保守王国という神話にどっぷり浸かってきた群馬県でも、今後、初めて「与野党伯仲」の流れが生まれることを予感させる結果だった!!少なくとも、自分の目には、そう映った。 今後の展開によっては、次の衆院選において、続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』