円安が止まりません。ついに10月20日には、32年ぶりの1ドル150円を記録してしまいました。
◆円安は損?得?
連日のように円安が報じられ、大変だ大変だと騒いでいても、毎日、円を使って生活していると、もう一つピンとこないかも知れません。しかし、私たちが毎日食べる食品、毎日使うエネルギー資源の多くは海外に依存しており、円の価値が下がると物価高に反映されます。
しかもこの急激な円安の物価への影響はまだまだこれからで、来年以降、物価のさらなる大幅上昇が確実なのです。ここで確認しておきたいのは、円安イコール悪というわけではないということです。
高度経済成長期やバブル期は今よりも円安でしたが、庶民の賃金と消費は増え続け、経済は絶好調でしたし、今も円安の恩恵を受けている多くの輸出大企業は過去最高レベルの利益を上げています。
円高は円高で、海外の物資が安く買えるというメリットや、日本製品が高くなって海外で売れなくなる、海外からの観光客が来てくれなくなるなどのデメリットがあり、結局、円安・円高は一長一短で、どちらが悪というわけではないのです。
◆庶民が損するのが問題点
問題は、日本経済の構造が急激な円安に耐えられなくなっていることです。要は、今の構造では、円安は強い者が得をし、弱い者が損をする構造となっており、庶民に円安のしわ寄せが集中するのです。
日本では賃金が上がらず、税や社会保険料で庶民が使えるお金が減っています。
その中で食糧や生活物資の値段が上がれば、余裕の無い層が最も影響を受けます。
円安によって一部の輸出大手企業や政府が儲け続け、日常の生活費用の負担が増す庶民が損をする。これが現在の円安問題の本質です。
また、大手企業が儲かればいずれ庶民にその恩恵が降りてくるというのは、この10年で真っ赤なウソだったことが分かっています。
円安になれば国内で製品を作って輸出すれば儲かるので、国内に工場が戻ってくるという意見もありますが、原材料の輸入が高騰しており、また、人口減少で現場の作業員の人手不足が増す中、それほど単純な問題ではありません。
◆経済体質の切り替え
円安に特効薬はありません。政府はいったん市場介入して145円から140円台になりましたが、すぐに元に戻りました。
介入の「弾」は日本が外国の中央銀行などに預けているドルを売って円を買うことですが、円安が止まらない中、「弾切れ」が近いとの観測もあります。無尽蔵に「弾」が無い以上、介入だけで円を操作するのは不可能です。
必要なのは、実体経済の体質の切り替えです。
短期的には消費税減税や給付金などの消費刺激策、中長期的には税制改革などを通じた再分配を行い、儲かっている企業や人からお金を使いたくても使えない庶民にお金を流し、消費を活発化させて賃金を上げ、経済を回すしかありません。
経済が世界の標準レベルで順調に成長すれば、円の価値の暴落も暴騰もなく、「落ち着くところに落ち着いていく」のです。
よって、円安だ、大変だと騒ぐだけではなく、日本経済の土台を造り直す議論を始めるのが最大の円安対策であり、政治の責任だと考えます。
スタッフ日記「シン・マブチジムショ」
「事務所のレイアウトを新しく変える!」という代議士の号令のもと、事務所の片付けがはじまりました。
年末には毎年掃除をしていますが、机や棚などの移動や収納物の入れ替えなどの大がかりなものは、ほぼ20年ぶり?気づかない間にたくさんの物がたまっていました。
まず、レイアウト変更担当に任命されたスタッフが、新しいレイアウトや今ある物の中で使う物と廃棄する物を考え、新たに必要な物をさがし、作業の計画を立てていきます。
そして、担当スタッフの指揮のもと、私たち残りのスタッフは、それぞれ机や棚の中の物を一旦全て出して、必要な物と不用な物に分けたり、空になった机や棚を移動したり、毎日作業をしています。 何事も全員参加のまぶち事務所です。もちろん代議士もスケジュールの合間を縫って作業にかけつけます。
限られた時間の中で、事務所に戻ってきたかと思うと、サクサクと片付けて東京に帰って行く。その姿は、鮮やかです。
現在事務所の中は、いらない物がなくなり、とてもスッキリしています。
「この事務所って、こんなに広かったんだなぁ。」と改めて驚いています。これから、もう少し配置を移動したり、机を入れ変えたり整理をして、今月末には完了予定です。
新しいスタッフも増え、事務所の雰囲気も変わり、心機一転。これまで事務所に来られたことがある方もない方も、気軽に足を運んで頂けるような事務所になればいいなと思っています。
事務所からは周りの景色がよく見渡せます。ぜひ一度足を運んでみて頂けたらと思います。(まあちゃん)
The post 第1051号 円安、何がダメ? first appeared on 馬淵澄夫(まぶちすみお)奈良県第1区選出 衆議院議員.