第923号 国交委員会 ドクターヘリを問う

 6日、私は国土交通委員会で、大臣所信に対する質疑に立ちました。

◆ドクターヘリ充実の提案
 昨年11月、私は吉野山中で交通事故に遭い、ドクターヘリによって病院に搬送されました。

 しかし、あと10分遅れれば日没にさしかかり、夜間飛行扱いとなってドクターヘリは離陸できず、陸送では病院まで2時間半を要するため、確実に命を落としていた状況でした。そこで、今回の質疑では、ドクターヘリを充実させることで救える命があるのではないかという問題意識を大臣に問いました。

 まず、私が国土交通大臣時代に取り組んでいた、高速道路周辺に「ランデブーポイント」と呼ばれるヘリ発着場所を整備して、救急車での搬送と連動させる事業の進捗状況を問いました。ヘリポートはこの10年で37か所から92か所に増加し、高速道路周辺でのヘリの離着陸回数も22回から129回に増加するなど、着実に整備が進められていることが確認できました。

 そして、ドクターヘリの夜間出動の必要性についても問いました。現在、ドクターヘリは夜間出動を行っていません。夜の緊急飛行は事故の危険性があることや、操縦士に直近の夜間飛行の経験が求められる規制があること等がその理由です。

 確かに、操縦士の負担や二次災害の危険性については理解できますが、夜の交通事故や急病も多く、救える命がまだまだあることもまた事実です。事故多発地点などは事前の踏査も含めて夜間出動を可能にする方法を検討すべきで、一律に夜間出動は困難ということで終わらせるべきではないと大臣に提案し、前向きに検討するとの答弁を得ました。

◆防災とコロナ対策
 防災に関しては、私が昨年10月の委員会で提案した、防災マップ上の避難所の区分についての表示が分かりにくくなっていることの改善、新幹線の車両基地浸水に備えた対策の実行の進捗状況を確認しました。

 前者は、自治体に対するアンケートが行われ、省内のワーキンググループでも改善が議論されており、後者は、浸水対策のとりまとめが作成され、実行の準備が進んでいます。両者とも、今年の出水期である6月頃までには対策が実行できるよう、念を押しました。

 コロナウイルスの観光に与える影響についても質問しましたが、今年2月と昨年2月を比べると、外国人入国者数が半数以下に、中国人入国者数に至っては10分の1程度に激減していることが判明しました。観光業の厳しい現実を踏まえた政策の練り直しが求められていると思います。

◆羽田新ルート問題
 最後に、羽田空港に到着する一部の飛行機が、3月29日から東京都心上空の「新ルート」を通過することに関し、成田空港の役割の変化や、アメリカ軍横田基地の管制空域通過の問題を大臣に質しました。
国土交通行政全般にわたって、国民の生命や暮らしを守るための提案と共に、国交省の実行検証を行政監視機能として果たして参ります。

 

スタッフ日記 「冷静で寛容な社会を」

 毎週日曜日の朝の習慣といえば、ゆっくりコーヒーを飲んでテレビを見ながら食パンをかじる、と言いたいところですが、私にとっての日曜朝は地元神社での「トイレそうじ」の日です。

 早朝7時から始まる神社そうじは、地元氏子の皆さんと有志で参加している方総勢20名ほどで約1時間行われます。地元の方からお声掛けいただき、重たい瞼をこじ開けて参加していたのですが、今ではいかに効率よく綺麗にできるか、そして綺麗に使っていただけるかを考えながらの時間との闘いが一つの楽しみでもあります。

 そんな地域の皆さんに守られている平穏な地元神社で、先週、トイレットペーパーが紛失していることが判明し、トイレ担当としては、なんとも言えない空しい気持ちになりました。

 新型コロナウイルスの影響は、日常生活の様々な場面にも影を落とし、マスクの品薄から、ネット上で拡散された誤情報によってトイレットペーパーが入荷とともにスーパーから一瞬にして消えるなど、買だめの動きが全国的に広がっており、高値での転売も横行しています。しかし、トイレットペーパーに関しては大手スーパーでの在庫拡充で、来週には品薄も解消されるとの見立てです。また、薬局でも、開店1時間前に10人ほどが列をなして並んでいる光景を見かけ、オイルショックのようだと揶揄する方もいます。

 比較するものではないかもしれませんが、日本では大きな災害に見舞われ、そのたびに目にする被災者の方々の行動が、世界中から賞賛されてきました。東日本大震災では、日本人の冷静な行動と助け合いの精神が世界から注目されたことも記憶に新しいかと思います。

 困ったときにはお互い様。こんな時こそ冷静に寛容な社会でありたいと願います。(特命係長)

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馬淵澄夫
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