先日、総務省が令和元年分の政治資金収支報告書を公表した。
世間では、「れいわ新選組」が個人寄付だけで5億円集めていたことが話題となっていたが、全国をコツコツと回って歩き、そのたびに寄付を呼び掛けていたことを考えれば、それくらい集まることに驚きはない。
それより異常なのは、やはり「NHKから国民を守る党」である。
奇しくも、政治資金収支報告書が発表されたタイミングで、日頃から「コロナは風邪」と言い続けている立花孝志が、37度1分と表示された体温計の写真をSNSに投稿。「風邪気味だから念のため」ということで記者会見を欠席した。記者からの質問攻めは回避した格好だ。
記者会見では、来年1月から「ゴルフ党」に変わるということで、立花孝志に代わって、大のゴルフ好きである上杉隆幹事長が、ゴルフ党の基本政策を発表した。ゴルフ税の改正、学校教育にゴルフを取り入れる、ゴルフ場を市民に開放して健康増進に役立てる、災害時の避難場所に指定する、LED照明でナイターゴルフを推奨するなどだという。日本中が新型コロナウイルスの感染拡大に震えているタイミングで、ゴルフ、ゴルフ、ゴルフ。飲食店に営業時間の短縮が呼びかけられ、社長が頭を抱えているタイミングで「ナイターゴルフをしよう」と言っているのだから、その空気の読めなさは、政党一丸となってのものである。
たった1年で「NHKの受信料問題」という唯一の公約を忘れかけているNHKから国民を守る党、改め、ゴルフ党であるが、先日公表された政治資金収支報告書は、実に疑惑に満ち溢れた内容になっている。もちろん、政党交付金が支給されている国政政党なので、立花孝志には説明責任がある。これからメディアはもちろん、税務関係の各機関からも事情を聞かれることになるだろうが、しっかり説明を果たしていただきたいと思う。NHKから国民を守る党の代表者、及び会計責任者は、立花孝志である。
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