□■第2種動物取扱業の問題を考える

 浪人の間、一軒一軒お訪ねしながら、何かお困りのことはないですか?とよろず相談よろしく、聞いて回っていた。

その時に、いくつものお話しを頂いたのが、動物愛護の問題。

殺処分ゼロ運動は、奈良市でも様々な運動をされている皆さんと共に、保健所への視察などを行い、取り組んできたところである。

かつて取り組みを行ってこられた松野頼久前代議士も今は国会には居られないので、現職となり、あらためて現状を知りたくて、こちらから様々な団体へのアプローチを行った。

陳情で良く聞いたのが、劣悪な環境で犬猫飼養を行っている悪質なブリーダーを無くせ、との願いだった。

 しかし、現状を調べていくと、いわゆる業として動物の販売等を行う第一種動物取扱業の登録を行っている業者(前述ブリーダー等)については不十分ながらも一定の規制がかかっているのだが、動物保護団体等の非営利業者は、第二種動物取扱業として都道府県等への届け出制となっていて、規制が一種よりも緩和されている。

そして、この法律をある意味悪用して、動物保護団体を名乗って、実質的には業となすような形態で、規制を逃れ劣悪な環境下での飼養を行っている業者が後を絶たない、との事態を知るに至った。

 そして、こうした業者への、厳しい監督権限強化が必要ではないか、とのシンポジウムが国会内で開かれ、意見を述べる機会を頂いた。

折しも、衆院では、議員立法での動物愛護管理法改正案が5月31日に通ったところでもある。関係各位の皆さんは大変な努力で、この法案を成立させていただいたのは承知しているが、まだまだ、課題がある、ということでもある。

この、第二種動物取扱業に対する規制強化は、喫緊の課題となる可能性があると思っているし、法の抜け穴を行くような業者には厳しく臨むべきだと思う。

シンポジウムでは、改正法のポイントと根本的な課題、について述べた。

また、さらに、動物虐待動画の禁止に向けての取り組みについての必要性も述べてきたところである。

 生活の中にある課題に、キチンと向き合っていく、その一つとして、しっかりと取り組んでいきたい。

もちろん、「犬猫よりも、人のくらし考えてくれ!」という声にも、真摯に向き合っていく。

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馬淵澄夫
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