第924号 「対コロナ」消費税ゼロを!

 新型コロナウイルスの感染拡大が、社会に甚大な被害を与えています。緊急事態の今こそ、国民の健康と暮らしを守るための、大胆な政策の実行が必要です。

◆崩壊した内需
 新型コロナの感染者は、国内では12日時点で600人を超え、世界ではイタリアなどで爆発的感染を見せています。国内外で人と物の流れが遮断された結果、日経平均株価は13日時点で年初と比べて2割以上下落し、さながら、リーマンショックや東日本大震災を上回る、「コロナ恐慌」前夜の様相を呈しています。

 実は、内需の崩壊は、すでに昨年の10月から始まっていました。9日に内閣府から発表された昨年10月から12月の実質GDP改定値は、対前期比マイナス1.8%、年率換算ではマイナス7.1%という、速報値をさらに下回る深刻な落ち込みでした。これは、3%分の増税だった2014年の落ち込みに匹敵します。2%の増税にもかかわらず、また、ポイント還元や軽減税率といった増税の影響緩和措置を行ったにもかかわらず、結局、増税が内需を総崩れにしてしまったのです。コロナは、それに追い打ちをかけることになりました。

◆ターゲットは消費税
 政府は、緊急的なコロナ対策として、中小企業等への実質的な無利子・無担保融資や、従業員の休業手当の補助などを発表しています。しかし、その支援規模は、財政措置約0.4兆円、金融措置総額1.6兆円と、コロナの影響を考えると全く不足しています。私も、先月予算委員会分科会の質疑で、麻生財務大臣に数兆円規模の補正予算の編成を提案しましたが、事態がさらに悪化した今、10兆円を超える財政措置が必要だと考えています。

 そして、融資や補助といった財政措置も、もちろん必要ですが、お金に困っておられる方の手元に届くには時間がかかります。最も即効性のある経済対策は、使えるお金をすぐに増やし、日々の消費を喚起することです。そのためのターゲットは、やはり「消費税減税」です。

◆緊急減税を提言
 私が代表を務める「消費税減税研究会」では、消費税に代わる代替財源の検証を含めた緻密な議論を進めてきました。最終的には、財源的にも責任ある税体系を提示する予定ですが、非常事態の今、緊急減税提案を行うことを決めました。中長期的には消費税率を5%に引き下げることが消費喚起に最も効果的ですが、現在の深刻な経済状況を考慮すれば、新型コロナウイルスの感染が収束するまでの一定の期間、全ての品目に軽減税率を適用して税率をゼロとすることが必要です。そこで、「新型コロナウイルスの感染拡大に対する緊急経済対策に、消費税率を5%に引き下げること及び時限措置としてゼロ税率とすることを盛り込むこと」を提言します。

 国民生活が危機にある中、消費税を時限的にゼロにし、長期的には5%へ引き下げることを断行するタイミングは今しかありません。この提言を、各野党党首に手交し、野党が一致団結して消費税減税を実現するために汗をかいていきます。

 

スタッフ日記 「3.11」

 2011年3月11日。午後2時49分に発生した地震、津波、福島原発事故による東日本大震災から9回目の3.11を迎えました。

 震災当日、私は東京の議員会館4階の部屋に居り、大きな揺れに自分の机の下に潜り込んだのを覚えています。テレビでは各地に到達した津波の状況が伝えられ、会館の部屋からは、千葉方面に大きな火災発生の様子が見てとれました。その夜は会館スタッフ全員が生存確認の電話などで帰宅困難者となり、部屋で一夜を明かしました。

 そして、福島原発事故。

 前国土交通大臣として代議士の視察にも同行させていただきました。国土交通省東北地方整備局にて、津波が各地を襲った様子、職員が如何にして被災地に寄り添ったかなど説明を頂き、その後仙台空港や各地の現状を見て回りました。マグニチュード9.0そして、40メートルを超える津波は、建物や防波堤を破壊し、道路や鉄道網の寸断など想像を絶する被害を起こしました。現地でお会いした人々は一様に悲観にくれ、先々の不安を口にしておられました。私はただただ励ますことしかできませんでした。

 あれから9年、まだまだ復興は道半ばで、そのうえ昨年の台風で二重の被害に遭われた方もおられます。復興のシンボルとして全線開通した「じぇじぇじぇ」でお馴染み三陸リアス鉄道も再び一分不通となりましたが、3月20日には改めて全線開通となるようです。

 新型コロナで今は大変な時期ですが、収まれば、三鉄に乗りに東北を訪れたいと思っています。現地を訪れ、美味しいものをいただく。それが復興の一助にでもなればと。(スギ)

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馬淵澄夫
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