【代表質問】手賀沼及び印旛沼の諸課題~外来水生植物駆除後の対応と手賀沼の自然環境~

我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

 

県議会は今週、本会議での代表質問・一般質問を終え、来週月曜日からは予算委員会が始まります。

予算委員会のあとは常任委員会と、2月はほとんど地元にいる時間がありませんが、私は議員の最たる仕事は議会での議論であると捉えていますので、引き続き議会に全力投球していきます。

 

予算委員会も代表質問と同様会派全員で質問を考え、勉強会を開催しています。

我が会派からは予算委員会に谷田川充丈議員が登壇します。月曜日はテレビ生中継されます。

私が担当した質疑はギャンブル等依存症対策についてです。

 

本日のブログでは私の代表質問のうち『手賀沼及び印旛沼の諸課題について』お伝えします。

 

 

千葉県では外来水生植物対策事業として、特に繁茂している印旛沼及び手賀沼とその流域河川においては、今年度は約3億5千4百万円を計上していただき、昨年9月定例会の我が会派の代表質問において駆除の進捗状況を質疑した際、熊谷知事からは手賀沼、印旛沼のいずれについても、今年度中には当初計画していた面積について一通りの駆除を終える予定であるとの答弁がありました。以下、ブログ参照。

 

 

しかしながら、繫殖力や分散能力が強い特性を有するナガエツルノゲイトウとオオバナミズキンバイは、もはや全県的な広がりを見せており、重機による大規模駆除を終えたとしても、一片の切れ茎からあっという間に再繁茂してしまいます。

駆除後もきめ細かな定期的なチェックが必要不可欠であり、地域住民にもご協力をいただくことで早期発見、早期駆除に繋がるものと思われます。

 

水野質問:

外来水生植物の駆除について、来年度以降、どのように取り組むのか。

また、住民等から情報提供があった際、早急に駆除に取り掛かる仕組みを作るべきではないか。

 

 

黒野副知事答弁:

県では、手賀沼及び印旛沼とその流域河川において、来年度は船等により外来水生植物の繁茂状況を監視し、再繁茂や新たな漂着が確認された箇所について、拡大のおそれがあるところから優先的に駆除を進めることとしています。 

また、住民等から提供される情報については、繁茂の広がり等の状況を確認した上で、県の監視により把握する情報と併せて 駆除活動を行う市民団体とも共有し、効率的な駆除に取り組んでいく予定です。 

今後も、関係機関や住民等と連携しながら外来水生植物の繁茂状況を把握するとともに、県の水草刈取船による駆除と市民団体によるきめ細やかな作業により速やかに駆除することで、繁茂の拡大防止に努めてまいります。

 

水野要望:

外来水生植物は治水・ 利水関連施設の管理上の支障、農業・漁業被害などあらゆる場面で悪影響を及ぼし、さらに水田内や畦畔などに定着すると駆除が困難であることから、早期発見・早期駆除がきわめて重要です。

県では印旛沼及び手賀沼とその流域河川における外来水生植物を駆除する活動経費に助成を行う外来水生植物防除事業補助を実施しており、私自身も採択された団体の駆除作業に継続して参加をしています。

 

 

 

実際に駆除作業をしたことでいかに小さな切れ茎を残さないように駆除することが大切であるか、ということを学びました。

これまで3年間でのべ18団体が採択され、外来水生植物の駆除に ご尽力をいただきましたが、今後も市民団体や流域住民等と連携をし、地域の皆様方からの情報を得ることで、再繁茂や漂着しやすい箇所の把握を進め、協力をいただくことは不可欠であると認識をしています。

駆除が終わったから終わりではなく、再繁茂させない取組を継続して実施していただきますよう要望します

 

2点目は手賀沼の自然環境の現状についてです。

県北西部に位置する手賀沼は、多様な生き物を育む豊かな湖沼であり、散策やサイクリング、マラソンなど地域住民の憩いの場としても、多方面にわたって利用されています。

また、多くの鳥類が飛来することからもジャパンバードフェスティバルなど日本最大級の鳥のイベントが開催され、水と緑が一体となった良好な景観を構成しています。

 

一方で、手賀沼流域では急激に都市化が進んだことに伴い、沼に流入する汚濁負荷が増大したことで、水質汚濁が進行し、水生植物や魚介類の減少といった生態系への影響が懸念されており、手賀沼の自然環境は大きく変化しました。

また、COD、全窒素及び全りんのいずれの項目においても、第8期湖沼水質保全計画で設定された水質目標値の達成には至っておらず、横ばいの状況が続いています。

 

 

水質改善に向けた取組を進めているさなか、外来水生植物が急速に繁殖し、新たな課題が発生したことによって、在来の水生植物など従来の生態系に影響が出ているのではないかと懸念しているところであり、令和4年度の会派代表質問においても水質改善に向けたヨシなどの植生帯の整備について質疑を行いました。

 

 

 

令和4年度の手賀沼視察時

 

水野質問:

手賀沼におけるヨシなどの繁茂状況はどうか。

 

黒野副知事答弁:

ヨシやヒメガマ、マコモなど在来の水生植物の繁茂状況については、令和5年度に手賀沼水環境保全協議会が外来種と併せて調査を実施しており、調査の結果、在来種の繁茂面積は令和元年度と比較すると減少しています。

 

水野質問:

整備した植生帯と混在した外来水生植物について今後どのように対応していくのか。

 

黒野副知事答弁:

県で整備を行い、ヨシなどの在来種が生育する植生帯においてはモニタリング調査を継続的に実施しており、今年度は侵入 が確認されたナガエツルノゲイトウ等の駆除を行うなど、引き続き適切な管理に努めてまいります。

 

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今議会の代表質問では、私は気候変動適応についても質疑を行っています。

環境政策というのは、なかなか目に見えた成果がわかりにくく、あまり政治家も取り上げません。
どうしてもわかりやすいインフラやハコモノなどに目が行きがちですが、今後、環境政策は全人類にとって避けて通れない問題であり、気候変動などは政治が大きく関係しています。

このことは様々な式典等の挨拶でお話しさせていただいております。

 

もちろん県民の皆様の安心・安全な暮らしのために目に見える形の事案も積極的に取り上げますが、時間のかかる環境政策にも力を入れていることをご理解いただければ嬉しいです。