新型コロナウイルスのPCR検査について厚生労働省は5月8日、新たな相談の目安を公表し、「37度5分以上の発熱が4日以上」とした表記を取りやめたことが報道※1されました。 これまで「37度5分以上の発熱4日以上」と設定した理由について厚労省は「インフルエンザと区別が付きにくかったし、軽症者が急に重症化するとは思わなかった 」と説明しています※2。一方で、尾身・専門家会議副座長は過去のメディアへの取材に対して「PCR検査のキャパシティーとのバランスを考慮」と回答していました(添付)。厚労省と尾身副座長の見解が食い違っています。 いったい誰がどんな理由で「37度5分以上の発熱4日以上」と設定したのか、なぜ見直しすることがこんなにも遅れたのか、徹底的に検証されるべきです。なぜなら、この設定を理由に失われた命があるからです。 ※1 NHK記事(5月8日)「PCR検査相談目安見直し『37度5分以上』表記なくす 厚労省」https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200508/k10012423041000.html ※2 朝日新聞(5月5日)「PCR検査の相談目安変更へ 「37.5度」削除も検討」https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200505-00000062-asahi-sctch ↓↓↓ 新型コロナウイルスのPCR検査について厚生労働省は8日夜、新たな相談の目安を公表し、「37度5分以上の発熱が4日以上」とした表記を取りやめました。具体的な体温は示さず、息苦しさや高熱などの症状があればすぐに相談するよう呼びかけています。 厚生労働省はことし2月、感染が疑われる人が相談や受診をする目安として「37度5分以上の発熱が4日以上続く場合」などと具体的な体温を示していましたが、専門家からは必要な条件のようにとらえられ、受診の抑制につながりかねないなどといった声が上がっていました。 このため、厚生労働省はこうした表現を見直した新たな目安を8日夜公表しました。 新たな目安では「37度5分以上」という表記を取りやめ、「息苦しさや強いだるさ、高熱などの強い症状がある場合」や「高齢者など重症化しやすい人で発熱やせきなど比較的軽いかぜの症状がある場合」はすぐに相談するよう呼びかけています。 また、重症化しやすい人でなくても「発熱やせきなど比較的軽いかぜの症状が続く場合」には相談してほしいとしていて、「症状が4日以上続く場合」は必ず相談するよう求めています。 厚生労働省は感染の疑いがある場合には、まずは保健所の「帰国者・接触者相談センター」などに相談してほしいとしています。 新たな目安での変更点今回、公表された新たな相談の目安とこれまでの目安では、「37度5分以上」という具体的な体温が例示されているかどうかに大きな違いがあります。 これまでの目安では「かぜの症状や37度5分以上の発熱が4日以上続く場合」や「強いだるさや息苦しさがある場合」に相談をしてほしいと呼びかけていました。 新たな目安では「37度5分以上」という表記を取りやめ、「息苦しさや強いだるさ、高熱など強い症状のいずれかがある場合」はすぐに相談するよう呼びかけています。 また、重症化しやすい高齢者や糖尿病などの基礎疾患がある人については、「かぜの症状や37度5分以上の発熱が2日程度続く場合」との表現を変え、「発続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』