オミクロン株の「市中感染」各地で相次ぐ

オミクロン株の「市中感染」が大都市で相次いでいる。

海外渡航歴のない30歳代両親と未就学児の3人が12月22日、日本国内で初めてオミクロン株に感染していたことが大阪府で判明して以来、12月23日には京都府でも感染経路の追えない20歳代女性の感染が、12月24日にはやはり海外渡航歴がなく、感染経路が不明の都内50歳代男性が感染していたことが明らかとなった。大都市を中心に「市中感染」がじわじわ拡大しつつある状況だと考えるべきだろう。

一方、イギリスでは新規陽性患者数が1日で10万人をこえる事態となっているほか、フランスやイタリア、北米においてもオミクロン株が猛威を振るっている。イギリスでは新型コロナ新規陽性患者のうち90%がオミクロン株とされ、従来株よりも感染拡大が早く進む可能性を示唆している。

幸い、オミクロン株の水際対策については、日本政府の対応は他国に比べかなり迅速で徹底していたことから、時間をかなり稼ぐことができたといえるだろう。国や地方自治体が医療機関と連携して、病床の確保や検査体制の確立など進めることができつつあり、今後はオミクロン株の性質の解明とともに、ワクチンや飲み薬などの開発にも期待したい。

オミクロン株については、従来の感染症対策が有効であるかどうか、またワクチンの有効性などについいてもまだまだ不明の点も多い。年末年始などには、多人数で飲食したり、県外に出かけたりする機会も多々あると思われますが、どうぞ感染症対策には十分気をつけて生活していただきたいと思います。
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横井利明
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