【予算委員会⑤】手賀沼に係る第8期湖沼水質保全計画について

我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

予算委員会①~④までの質疑内容を昨日までお伝えいたしましたが、動画での編集も終わりましたので、以下、是非ご視聴いただければと思います。

 

 

本日は私の重要政策の柱でもあり、ライフワークのひとつともなっている手賀沼の環境保全についてです。特に現在策定中の「手賀沼に係る第8期湖沼水質保全計画」に的を絞り、外来水生植物対策から水質改善、環境学習等、さまざまな角度で質疑を行っております。要点をまとめてお伝えしていきます。

 

 

≪手賀沼に係る第8期湖沼水質保全計画について≫

~水質改善~

水野質問)

千葉県では湖沼水質保全特別措置法に基づき、これまで7期35年にわたり、印旛沼及び手賀沼に係る湖沼水質保全計画を定め、総合的な水質保全対策を進めてきましたが、手賀沼ではCOD、全窒素、全リン、いずれの項目についても環境基準も達成することができませんでした。

第7期湖沼計画で実施した調査研究の結果では、水質改善の停滞は植物プランクトンの増殖による内部生産が原因であることが示されています。

先般の我が会派の代表質問においても湖沼の水質改善策について質疑を行った際、第8期計画では、新たな取組の一つとして、更なる水質改善を図るため、植物プランクトンの増加抑制策を検討するとの答弁がありました。

手賀沼で発生している植物プランクトンにはどのような特徴があるのか。

 

県答弁)

かつての手賀沼では、夏場にはアオコの原因となる藍藻類が優先していたが、北千葉導水により浄化用水が注入されるようになってから、プランクトンの構成が変化し、近年では年間を通じて珪藻類が多くを占めている。

 

水野質問)

ということは珪藻類の増殖を抑制できれば、さらなる水質改善が期待できると理解した。

それでは近年の発生状況を考慮した植物プランクトンの増殖抑制策について、どのように検討していくのか。

 

県答弁)

第8期計画策定に使用している水質予測モデルを活用して植物プランクトンの増殖抑制効果が高くなる要素を絞り込み、その上で栄養塩類の削減や日光の遮断など、考え得る対策ごとに費用対効果も含めた有効性を検証し、効果的な対策検討を進める。

 

水野要望)

CODの主な要因となっているプランクトンについては、効果的な増殖抑制策が検討されることを期待している。

特に上流から下流に流下するにつれて植物プランクトンが増加し、懸濁態CODが上昇することで水質が悪化していることが考えられている。流下に伴い、溶存態CODはほぼ横ばいだが、手賀沼中央の下流では懸濁態CODは約倍になっていることが調査でわかっていることから、沼を取り巻く諸条件の変化が水の流れや水質に影響を及ぼしている可能性も示唆されているので、沼の環境条件を加味した調査を要望する。

 

~グリーンインフラの活用~

水野質問)

手賀沼の水質を改善するためには、沼に流入する汚濁量を更に削減するため、流域における水質浄化対策の推進が必要である。

第8期計画では、多面的な機能を有する谷津をグリーンインフラとして活用し、流域の水質浄化対策を検討することが示されています。私自身、これまで本会議等でグリーンインフラの活用を取り入れるべきであると訴えてきており、グリーンインフラは、自然環境が有する機能を社会における様々な課題解決に活用しようとする考え方で、国でも推進しており、今回、第8期に盛り込んでいただいた。グリーンインフラの活用を水質浄化対策にどのように反映していくのか。

 

県答弁)

谷津には耕作放棄された水田などの未利用地が存在し、沼に流入する栄養塩類(窒素)の除去機能を有する湿地として再生し、活用が期待できるため、現在印旛沼流域において実施している実証実験の結果等を踏まえ、谷津をグリーンインフラとして活用した浄化対策を検討していく。

 

水野要望)

私も昨年、実際に富里市の現地を専門家の皆様にご案内していただき視察したが、谷津をグリーンインフラとして活用することで水質浄化だけでなく、地域の防災・減災や農地の保全などにもつながる。グリーンインフラの概念は非常に幅広く、環境はもとより、防災、地域振興、教育と多様な効果をもたらす。

また、第2回グリーンインフラ大賞について、千葉県で取り組まれている「里山グリーンインフラネットワーク」が生態系保全部門にて国土交通省大臣賞を受賞された。

この第8期計画を機に環境生活部のみならず、グリーンインフラは全庁的な取り組みに発展するよう期待する。

 

 

 

~外来水生植物対策~

水野質問)

私がこれまで本議会や予算委員会で質問し、その必要性を訴えてきた外来水生植物の駆除について。

県は令和元年度に繁茂状況調査を行い、手賀沼とその流域河川においてナガエツルノゲイトウやオオバナミズキンバイなどの特定外来生物が約10万m2生息していることがわかっている。

第8期計画では、外来水生植物の駆除が新たな水質保全施策の一つとして盛り込まれており、先日の当会派の代表質問の答弁で、この2年間で全体面積の4分の1の駆除が完了したとのこと。

第8期計画では、外来水生植物を計画的に駆除することとしているが、駆除を完了するのにどの程度の期間を要するのか。

 

県答弁)

現在のペースで駆除を進めた場合、大規模な再繁茂の発生等、大きな状況の変化がなければ、令和10年度を目途に完了する予定。

 

 

水野質問)

令和4年度に予定している駆除計画の具体的な中身は?

 

県答弁)

令和4年度当初予算案では、手賀沼の駆除事業に1億2,774万4千円の予算を計上しており、令和4年4月から10月の間に、大津川河口部周辺など約1万8千平方メートルを駆除する予定。

それにより、繁茂面積の約45%の駆除を終えることになる。

 

水野要望・質問)

何度も本会議等で指摘をしてきているが、外来水生植物は一片の切れ茎からでも急速に繁茂している。計画的に駆除していくというご答弁だったが、今後何年もかけて毎年約1億円をつぎ込むよりなるべき早い段階で一気に駆除する方が効率的。

昨年の夏に手賀沼の駆除作業の一連をすべてボートに乗って、暑い中、業者の方々がハーベスターという刈取機等駆除作業をされている様子を視察してきた。

 

 

 

手賀沼流域では、外来水生植物の駆除に取り組んでいる市民団体がおり、駆除に多大なるご協力をいただいているところ。県では、令和4年度からこのような市民団体の活動を支援する制度を創設すると先日の会派の代表質問で答弁があった。

新規事業となる市民団体における外来水生植物防除事業補助について、市民団体への周知と募集はどのように行うのか。

 

県答弁)

令和4年4月頃を目途に県ホームページや昨年開設した外来水生植物駆除の状況などを伝えるツイッター(https://twitter.com/CAPbusters)等の媒体を活用し、補助事業の応募要件や募集期間等について県民党に周知する予定。

 

~底層溶存酸素量低下抑制策~

水野質問)

生物の生息環境の保全について。

底層溶存酸素量の低下は、水生生物の生息を困難にさせることに加え、底質から栄養塩類を溶出させるなどの影響が大きいと考えられており、第8期計画では、底層溶存酸素量の低下を防ぐ対策についても触れられてる。

底層溶存酸素量が低下しないよう、どのような対策を講じるのか。

 

県答弁)

手賀沼は水深が浅く、導水による水の流れもあるため、底層の溶存酸素量の低下が起こりにくい湖沼だが、近年は外来水生植物の大量繁茂など局所的な底層溶存酸素量の低下につながる懸念があることから、外来水生植物の駆除を着実に進めていく。

 

水野要望)

やはり外来水生植物の繁茂によい底層溶存酸素量の低下に繋がりかねない状況が発生しているとのこと。ナガエツルノゲイトウ、オオバナミズキンバイはあらゆることに影響を与えているため、対応をお願いする。

 

~手賀沼の親水利用~

水野質問)

手賀沼はサイクリングや釣り、散策など多面的に利用されており、県民の憩いの場として重要な役割を果たしている。

第8期計画では、こうした親水利用の場としての評価指標の設定や、望ましい湖沼の水環境及び流域の状況等の将来像を示す長期ビジョンの見直しを行うこととなっている。

第8期計画では、親水利用の場としての評価指標をどのように設定していくのか。

 

 

県答弁)

先行して新たな評価指標を導入している中海、宍道湖のほか、導入を検討中の霞ヶ浦などの事例を参考に、水辺の景観や匂い等の五感による評価など、親水利用の場としてのわかりやすい指標の設定を検討していく。

 

 

水野質問)

既存の環境基準項目では評価できない沼の価値を、新しい指標により、地域住民や利用者らが的確かつ容易に沼の水環境の様子を評価できるようになり、目指すべき手賀沼の将来像が見えてくることで、長期ビジョンの見直しにつながると考える。

長期ビジョンの見直しに向け、県民をはじめ各関係機関の意見をどのように  取り入れていくのか。

 

県答弁)

地域住民へのアンケートや関係機関への意見聴取等を実施し、目指すべき沼の将来像に関する意見を幅広く聴いた上で長期ビジョンの見直しに向けて検討する。

 

水野要望)

長期ビジョンは流域市や流域市民と同じ方向を向いていることが何よりも大切。時代や環境の変化とともにそのニーズやビジョンも変わるかもしれない。地域住民や関係機関への意見に耳を傾け、長期ビジョンの見直しに向け議論を進めていただきたい。

 

~環境学習推進と県民への周知~

水野質問)

手賀沼の環境保全について、歴史や現状、今後の計画やビジョン等について科学的知見等をもとに環境学習を積極的に行うべきだと考えている。

手賀沼の環境学習をどのように推進していくのか?

 

県答弁)

手賀沼の水環境への理解を深め、環境保全活動に自ら取り組んでもらえるよう、子どもから大人まで幅広い世代を対象とした環境学習を推進する。

具体的には県、流域市、住民などが連携し、各種講演会のほか、自然観察会や船上見学会等の体験型学習などにも取り組む。

 

水野質問)

体験学習など魅力的な内容は是非PRを。

策定された計画は、国や県、流域市だけでなく、県民に対しても第8期計画で設定した水質目標値や各種施策と具体的な取組について周知する必要がある。

第8期計画を県民へどのように周知し、協力を求めていくのか。

 

県答弁)

湖沼計画の策定後、速やかに県ホームページに公表するほか、市町村や関係団体に送付する。また、計画の概要がわかるパンフレットの作成・配布やSNSを活用し広く県民にも周知するよう努める。

 

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手賀沼の環境保全については、本会議や予算委員会のみならず、県の環境審議会委員としても携わっており、一市民としても我孫子市の発展や自然豊かで住みやすい我孫子市を創り上げていくために手賀沼は貴重な存在です。

 

私のように我孫子市で代々暮らし、生まれ育った人間としては手賀沼は自分の一部のようなものです。

 

一方で、こうした環境問題というのは関心の高さが人によってかなりバラつきがあることも事実です。手賀沼の親水利用の面で新しい指標ができますので、一人一人があらゆる角度から関わることができるようになると嬉しいです。