立憲民主党代表選に続いて、12日には自民党総裁選が告示され、2つの党首選が始まりました。立民は4人、自民は9人の候補者が揃い、各自様々な主張を展開していますが、私は大きく分けて3つのポイントに注目しています。
◆人々の生活をどう守るか
まず、人々の日々の生活と経済をどう立て直すかです。この10年以上、安倍政権では大手企業や富裕層が利益を上げれば、それが溢れて中間層以下にもしたたり落ちてくるというトリクルダウン、岸田政権では成長と分配の好循環論が主張されましたが、いずれも実現しませんでした。結局、既得権を持つ層がいくら利益を上げても、それだけでは庶民の暮らしはよくならなかったのです。与党であれ野党であれ、この事実は受け止めた上で、新しい経済政策を提示しなければならないと思います。
その上で、物価高と生活苦をどうにかしなければならないというのは、今の最大の政治課題であり、岸田政権のように大衆増税に固執したり、経済は好調で、もうすぐ国民生活も良くなるなどと言ってごまかすような候補は論外でしょう。
日々の生活で大きな関心事となる消費税については、立民の中では、現行税率はそのままに、所得が低い世帯への控除や給付によって対応するという意見もありますが、消費税減税と食料品への非課税導入により中間層以上も含めた消費喚起が期待できる再分配政策が必要です。
さらに、史上最高の利益を上げている大手企業に対する法人税の見直しや富裕層への負担をお願いする所得税の累進制強化など、ハッキリと語る必要があります。
◆外交安保
次に、外交安保です。外交安保に関しては、極端な主張に偏らない冷静な論戦が必要です。勇ましく台湾有事の危機を煽ったり、逆に自衛隊は憲法違反であるというような極端な主張は現実的ではありません。現実的に考えると、今後の方向性として、憲法をすぐに改正し、自衛隊の存在を明示するのか否か、そして、日本が積極的に海外に自衛隊を展開でき得る国を目指すのか、専守防衛の範囲内で制約をかけつつ、あくまで国内防衛に努めるのかどうかが、争点となり得ます。
各出馬会見や討論会を見る限り、自民党候補は安倍~岸田路線を継承し、憲法改正を訴え、集団的自衛権行使を可能にする現状の安保法制も肯定しています。これに対し、我々は、集団的自衛権を行使可能にする路線を見なおす方向性を示しており、党の違いが鮮明になっています。
◆脱税議員への姿勢
最後に、脱税議員への対応です。昨年来、裏金着服、脱税議員が85名も判明し、国民の政治不信が高まりました。そして、政治腐敗は昭和の時代から政治が抱える深い闇です。今、改革に取り組まなければ永遠の先送りが続くでしょう。
自民党内では、「裏金問題はもう終わったこと」、「細かい政治改革より国家のビジョンを語ることが重要」などという逃げの姿勢とお題目が語られますが、身内に対して甘く、国民の政治腐敗への怒りを受け止められないようでは、国民の支持は得られません。
よって、与野党問わず、政治家を律する厳しい政治改革の断行が絶対に必要であり、それが出来ない者は党首として不適格です。
以上の3点を見極めながら、即座に行われる解散総選挙の判断材料とすべきと考えます。
スタッフ日記「気になったときがはじめ時」
みなさんは子どもの頃に習い事をしていましたか?私は、スイミング、体操、ピアノと親の勧めで始めてみたものの、乗り気になれぬまま、いつの間にかやめてしまいました。音楽を聴くようになっても、ピアノに触ろうと思うことはありませんでした。
私の通う大学には、誰でも弾けるストリートピアノがあります。初めは通り過ぎるだけでしたが、そのうち自分も弾いてみたいと思うようになりました。
友人から「エリーゼのために」の楽譜を渡されましたが、読めません。音符を見ると指が止まり、右と左がバラバラで、なんだか音もリズム違うし、これは無理だと諦めそうになりました。
でも、日々学生たちの奏でる音色は美しく、自分もあんな風に弾けるようになりたいという勇気を運んでくれました。
不器用なので、すごく時間がかかりましたが、それっぽく聴こえるようになった頃、知らない学生から「うまくなりましたね。」と声を掛けて貰いました。考えてみれば、下手なピアノで迷惑を掛けてきたのでしょうが、素直に嬉しく思いました。
嫌々やっていた時には身につかないことも、興味を持って取り組めば、できるようになる。上手の域に達しなくても、楽しむことはできると思えるようになりました。
大学で代議士の話を聞く機会があり、これははじめ時では?と思い、この夏インターンを始めました。不慣れなことが多く、今はまだ戸惑うことばかりですが、宜しくお願い致します。 (ガースーです。)
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