第1176号 緊急的な食費支援

今年のゴールデンウィークの国内旅行客は減少が予想されています。もちろん、連休の並びが良くないことも原因の一つでしょうが、あまりにも高い物価で、旅行に行く金銭的余裕がない方が多いというのも一因だと思います。

 

◆コメの異常高騰

今年値上げされる食品は14,000品目以上に上ると推計されています。また、トランプ関税は一時延期により当面の危機は脱したものの、世界経済を混乱させる政策を新たに打ち出してくるかも知れず、今後も物価の上昇トレンドは続きそうです。

中でも、コメの値段は史上最高値を更新し続けています。3月中旬にはじまった政府備蓄米の放出も、4月13日までに消費の現場に届いた量は、落札された備蓄米全体の1.9%に過ぎません。また、全国各地でコメを盗んで転売しようとする窃盗が相次いでいます。コメの流通混乱により、国民の主食さえまともに確保できないでいる政府の責任は大きなものがあります。

農水省は、「農業構造転換集中対策」として農地の大区画化やスマート農業技術の開発などを掲げていますが、減反政策など、国民の農業離れを放置してきた長年の政策のツケが溜まって噴出している中では、焼け石に水でしょう。石破政権には、がんじがらめの土地規制・参入規制など、農業の既得権益を切り崩す意思も全く感じられません。

 

◆緊急食費支援が必要

立憲民主党は、国民生活に資する物価高対策として、時限的に食料品にかかる消費税をゼロ%にして、その後、給付付き税額控除(消費税還付制度)を導入する案を決定しましたが、課題として実施まで時間がかかることが挙げられます。消費税率を変更するのは消費税法の改正が必要であり、実際の実施までには年単位の時間がかかります。仮に政変が起こり、立憲案が法制化されるとしても、実際に食料品消費税がゼロになるのはどれだけ急いでも来年の4月からになってしまいます。

また、給付付き税額控除は、各個人の所得を把握してキャッシュバックする必要があり、完成されたシステムの導入にはまだまだ時間がかかります。

よって、税制改正とは別に、超短期での家計支援としての緊急食費支援は必要だと考えています。一律現金給付は一案ですが、巨額の財源が必要な割には、給付の多くが貯蓄に回ってしまうところに批判が強いのも事実です。

 

◆給付のデジタル化を見据える

そこで、食費に特化した緊急的な支援策として、食品クーポンのような金券を配布することを検討すべきと考えています。 その際、手間と時間がかかる紙の券配布は出来るだけ少数にとどめ、マイナンバーカードとの紐付けによるポイント付与や、デジタル決済も可能にするなど、効率的かつ短時間で可能な支援策とすることが重要です。

また、ポイント付与にしても、食品全体をポイント利用対象とすると、会計時に食品以外の購入物との選別に手間がかかることも予想され、例えば「お米ポイント」のように、コメ限定で利用できるクーポンなど、簡明な使用のための工夫の余地はあると思います。

大事なのは、場当たり的なバラ撒きではなく、将来的な社会保障も見据えた改革です。

まずは、緊急的な食費支援、その後、一時的減税を通じた生活支援、そして長期的な社会保障をにらんだ給付付き税額控除への移行。

これらを時間軸で一本の線でつなぎ、それぞれを、マイナンバーを活用したデジタル給付支援サービスが仲立ちして順次実行するような、新しい支援制度を早急に整備しなければならないと考えています。

 

 

スタッフ日記「引っ越し」

4月も早々と過ぎ去り、世間はゴールデンウィークです。もう1年のうち3分の1が終わったのかと思うと年々時間が経つのが早くなっているなあと感じます。周囲では新生活が始まり、ようやく新たな生活に慣れたという話や、定年を迎えこれから新しいことに挑戦する時間ができた、との話など、今更ながら新年度の動き出しを実感しています。

このような変化は何も人間に限ったことではなく、私の住まいする、奈良市三碓の氏神である添御県坐神社(そうのみあがたにいますじんじゃ)でも同じです。5月3日、念願だった、神社境内にある摂社・末社である「福神宮」と「九之明神」の遷宮が行われるのです。

添御県坐神社には、主祭神を祀る本殿のほか、7つの摂社・末社が点在します。長い歴史の中で、総代、そして氏子の皆さんの協力で維持補修を行ってきましたが、老朽化の影響で新しいお社へ引っ越すこととなったようです。

遷宮とは、神様の御神霊を新たなお社へと移す儀式であり、神様の「お引っ越し」とも言えます。遷宮の手順としては、まず「下遷宮」という、仮の神殿を神社の社務所内などに作りそこへ一時的に神様を移す作業を行います。次に「正遷宮」という新たな御社へ神様を移す2段階の工程を経ることとなります。基本的に神様のお引っ越しというのは、人目につかないようにしなければなりません。

福神宮・九之明神の遷宮も同様に氏子総代役員と宮司とで夜間に行います。また神様を移す作業も白布でかくして行う必要があります。

新居で、これからも地元の無事を見守ってくれることを願います。    (テン)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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