通常国会は終盤を迎えていますが、ここに来て7月の参院選に合わせて衆院が解散され、衆参ダブル選挙になるのではないかという憶測が永田町内に流れています。
◆内閣不信任を出すか?
焦点となるのは野党による内閣不信任案の提出です。例年、通常国会の会期末になると、野党が内閣不信任案を出すのが恒例行事となっていました。
しかし、昨年までは与党である自民・公明が圧倒的多数の議席を有していたので、内閣不信任案を出しても可決される見込みはなく、淡々と否決されるだけでした。野党側も元々否決される前提で、一種パフォーマンス的提出と揶揄されもしました。
ところが、今は与野党の勢力は逆転し、自公は少数派に転落しています。野党が一枚岩にまとまるとは限りませんが、場合によっては内閣不信任案が可決されてもおかしくはない状況です。可決されれば衆院解散か内閣総辞職のどちらかしか選択肢はありません。この状況で不信任案を出す意味は、昨年までとは大きく異なっているのです。
石破総理は、不信任案が提出されれば、採決を待たずに、即、衆院を解散する構えです。むしろ、総理としては、少数与党の現状を打破できる可能性のある衆院選の大義名分を野党が与えてくれることを歓迎しているのです。
◆W選挙が行われれば
仮に衆院が解散されダブル選挙となった場合、各選挙区にそそげる戦力は分散されます。また、野党はそれぞれバラバラであり、候補者の調整や選挙協力の体制も全く進んでいません。
それはすなわち圧倒的な組織力と資金力を抱える自民党に有利な選挙となるのは間違いなく、歴史を振り返っても衆参ダブル選挙は自民党の圧勝に終わるというデータが出ています。
与党としては前回の衆院選からプラス20議席近くを上積みすれば多数与党に返り咲けるのであり、少々負けても今と状況は変わらないのであれば、早く衆院選挙を行いたいと考えるのは当然です。
◆誰のための解散か
野田代表は、内閣不信任案の提出について沈黙しています。
私は、今、不信任案を提出する必要は全くないと考えています。衆院は昨年の総選挙で与野党逆転しており、既に「政権交代」されています。一方今夏には参院選挙があり、無用な政局を引き起こすことなく、粛々と参院選で国民に信を問えば良いのです。今国会でも衆院では野党が過半数を獲得しており、与野党間の熟議と公開に基づく法案修正や、年金改革のような政策の合意が可能になっています。ここで総選挙を行う大義がないと思っています。
国民感情からも、不信任案提出でゴタゴタが起これば、また民意からかけ離れたところで、永田町の理屈に基づいたわけの分からない政局を始めたとしか映らないでしょうし、解散すれば政治空白で物価高対策もおざなりになることは確実です。 「不信任案を出さないのは弱腰だ」とか、「いちかばちかで出してみるのも良い」などの勢いだけで戦略性のかけらもない不信任案提出は国民不在の政治にすぎません。
最終的に判断するのは野田代表になりますが、党内の声を代表にも届け、冷静な判断を求めていきたいと考えます。
スタッフ日記「季節はずれの風邪」
今年の5月の東京の気候は乱高下でした。日中は暖かくても、朝晩は肌寒く感じる日が多く、一日内の寒暖差が大きい日がたくさんありました。また、日毎の寒暖差も激しかったと思います。梅雨をとばして、夏になったのかしらというような暑い日が続いたら、雨が降って今は3月かと思うほど寒くなったりもしました。服装も半そでを着たと思えば、セーターをだしたりして調整していたつもりが、5月末に季節はずれの風邪をひいて寝込んでしまいました。身体が重いと思っていたら急に高い熱がでたので、新型コロナか、と焦って病院にいきました。結果はただの風邪でした。病院の先生が最近のどの痛くなる風邪が流行っていると教えてくれました。
私だけが間抜けにも風邪をひいてしまったと思っていたので、少し慰めになりました。
病院で新型コロナの検査がいつの間にか保険適用になっていたので驚きました。以前に検査を受けたときは5000円近くかかったと記憶しています。
新型コロナの感染拡大から長いトンネルを抜けて宣言が終了し、新型コロナが「5類」に移行したのが2023年5月。そこから早くも2年が経ちました。だんだんと新型コロナも「5類」の地位を確立しつつあるのでしょうか。
人込みや旅行者がかえってきても、コロナで失われたものがすべて戻ってくるわけではない、と病み上りの咳をしながら思い返しています。
(ななリターンズ)
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第1181号 衆参W選挙はあるのか

通常国会は終盤を迎えていますが、ここに来て7月の参院選に合わせて衆院が解散され、衆参ダブル選挙になるのではないかという憶測が永田町内に流れています。 ◆内閣不信任を出すか? 焦点となるのは野党による内閣不信
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