我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。
昨日、千葉県議会は代表質問2日目で、我が会派『千葉新政策議員団』の代表質問でした。
私が担当させていただいた質問項目を順次、お伝えしていきます。本日、まずは福祉政策のうち視覚障がい者支援の「歩行訓練士」についてです。
代表質問前に当事者でもある「これからの歩行訓練を考える会」の皆様と千葉県・岡田健康福祉部長に要望書を提出させていただきました。
そもそも皆様は「歩行訓練士」という仕事をご存知でしょうか。ご存知ない職員も政治家も多くいるため、この機会に改めて認知度向上も含め、現状や課題をお伝えしていきます。
(歩行訓練とは)
歩行訓練は視覚障がい者の単なる「歩行技術の習得」にとどまらず、点字やスマートフォンによる情報収集、調理、掃除など、日常生活に必要な幅広い技能を指導し、視覚障がい者が安全な移動と自立した生活を支える極めて重要且つ根本的な支援です。※同行援護は視覚障がい者が外出する際に移動の援護、視覚的情報の提供(代筆・代読など)するサービスであり、歩行訓練は同行援護従業者よりも高度で専門的な知識と技術が求められます。
(歩行訓練士になるためには)
厚生労働省が認定する民間資格であり、歩行訓練士になるためには特定の養成機関(埼玉県所沢市の「国立障害者リハビリテーションセンター学院」と大阪府大阪市の「日本ライトハウス養成部」)にて専門的なカリキュラムを修了する必要があります。
課題①→養成機関が2か所しかなく、目指したとしても通学が困難。
課題②→養成課程は2年間のフルタイムに近いカリキュラムであり、条件が大卒以上など厳しくなっている。
課題③→国家資格でないため、報酬面等でも仕事としての決め手に欠けてしまう。
(視覚障がい者と歩行訓練士の現状)
●全国には約30万人の視覚障がい者がいるといわれており、歩行訓練士については、全国94の機関に245人が所属し、歩行訓練を実際に行っているのは189人。
●千葉県では障害者手帳を持っている視覚障がい者は1万1,439名(令和7年度現在)で歩行訓練士数は5名(常勤4、非常勤1)。
※「視覚障害者総合支援センターちば」に所属する歩行訓練士。
※社会福祉法人日本ライトハウスの調査
●歩行訓練士が一人もいない県は4県。一人しかいない県は12県。
(問題点)
近年、視覚障害者の数は増加傾向にあり、それに伴い歩行訓練のニーズも高まっていますが、全国的に歩行訓練士の著しい不足が問題となっています。
課題①→例えば千葉県では1万人以上の視覚障がい者に対し、歩行訓練士が5名となると申請しても待機時間が3カ月~1年待ちとなり、その間、自立したくても自立した生活を送ることができない。
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そこで、当事者の皆様と複数回にわたり面談し、今回、健康福祉部長とも直接協議を実施する機会を設定するなどし、千葉県に実態をお伝えし、調査研究をして前向きに取り組んでいただきたいと要望しました。
今回、代表質問では先行事例として島根県を取り上げました。
島根県では歩行訓練士の増員を図るために人件費、研修の受講費、研修先に滞在する家賃の一部を補助するなどして、その結果、2人が研修を受けて資格を取り、県内の歩行訓練待機は解消されるとのことです。
国家資格にすることや養成施設の拡大などといった根本的な対策については国に動いていただかなくてはならないため、すでに国会議員に相談もしておりますが、まずは目の前にいる視覚障がい者を助けたい。
自治体としてできることをしていただきたい、という思いで、今回、代表質問で取り上げました。
答弁としては千葉県では歩行訓練の受講者と回数は年々増加しており、令和6年度の受講者は前年度に比べ12名増加し62 名、同じく回数は前年度に比べ95回増加し491回となっており、千葉県としても現状、歩行訓練士の確保が大きな課題となっていることが挙げられ、千葉県として訓練希望者がより速やかに訓練を受けられるよう、歩行訓練士の確保
策などについて他県の事例を参考にしていくという答弁がありました。
ただ1点、答弁で違和感がありました。
「千葉県の歩行訓練事業において歩行訓練士の確保が難しく、訓練開始までに平均3か月程度の待機期間が生じている」という内容でした。
実際に今回は当事者の方々に議場に傍聴にお越しいただいていたのですが、この点については誤解があります。
代表質問後、当事者と以下の内容を確認し合いました。
独自に歩行訓練事業を行っている千葉市、船橋市、松戸市、浦安市には専属で歩行訓練士がいますが、その他の市町村にはいません。
その他の市町村を一人の歩行訓練士がほとんどを対応しているのが現状です。
よって、地域により待機期間に大きな差があるので、平均を求めることは違います。例えば、県南の視覚障がい者は年単位で待機を余儀なくされるケースもあるのです。
問題の着眼点等を行政、政治家、当事者間ですり合わせて、適切な支援ができるように議会でも継続して取り上げていきたいと思います。
まずは一人でも多くの方に「歩行訓練士」の重要性を知っていただき、一緒に視覚障がいのある方々の自立した生活を支援していただきたいと思います!
【千葉新政策議員団代表質問・要望書提出】視覚障がい者支援~歩行訓練士の確保~
水野ゆうき

