【一般質問⑤】女性特有の疾病対策~コロナによる受診控え対策を~

こんばんは、我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

 

今日は私の一般質問の中で「女性特有の疾病対策」について書いていきます。

 

女性特有の疾病は子宮内膜症などをはじめ、命に直接関わる癌など多岐にわたります。初期はほとんど自覚症状がなく進行しやすい「卵巣がん」や、30歳以上の女性の20%~30%が罹るとされる「子宮筋腫」などこういったいわゆる「女性特有の病気」は厚生労働省の調査によれば、全国に129万6千人の患者がいると言われています。

さらに特徴的なのは若い20代・30代でも発症する確率が高いということです。

一人でも多くの女性に検診を受けていただくことで、早期発見、早期治療につなげていただきたい、という強い想いで質問しました。

 

 

我が国における女性特有のがんの罹患数は最新の調査の平成29年度では

●乳がん 91,605人

●子宮頸がん・体がん含む子宮がん 28,183人

●卵巣がん(13,345人)

合計133,133人となっています。

 

女性特有のがんによる死亡数は令和元年は26,376人、その中で15歳から39歳のAYA世代は520名となっております。

 

特に懸念されるのが子宮頸がんです。日本の年間の罹患数は約1万1,000例、年間死亡者数は約3,000人とされており、女性特有のがんの中では乳がんに次いで多く、20代から30代の女性では、罹患率はすべてのがんの中で第1位。

 

定期的に子宮頸がん検診を受けていれば、がんになる前の状態で発見することが可能ですが、日本における検診の割合は40%台前半と低く、欧米諸国では70%~80%に上っており、日本の女性の受診率の低さは際立っています。

一方で、婦人科検診に対する恐怖心や仕事の忙しさから検診を後回しにしてしまう女性が多いのも事実であり、検診を疎かにしてしまったことにより、命を落としてしまう最悪の事態を防ぐために検診の必要性をしっかりと伝えていくことは非常に大切なことです。

 

【水野質問】 

女性特有のがんについての千葉県の現状はどうか。

 

【健康福祉部長】

●国の統計によると、平成29年の千葉県における女性特有のがんの罹患数(新たにがんと診断された数)は、乳がんは4,574人、子宮がんは1,373人、卵巣がん624人の合わせて6,571人。

●令和元年における女性特有のがんによる死亡数は、乳がんは735人、子宮がんは360人、卵巣がんは255人の、合わせて1,350人となっており、いずれも前年と比べて増加している。

 

【水野質問】 

千葉県におけるがん検診の受診率の状況はどうか。

 

【健康福祉部長】

●がんの罹患や死亡を低下させるためには、定期的ながん検診の受診により病変を早期に発見し、初期の段階での治療に結び付けることが重要である。

●令和元年度の県内における乳がん検診の受診率は51.9%であり、平成28年の49.9%から2ポイント上昇しており、全国平均と比較すると4.5ポイント高い状況である。

●その一方で、子宮頸がん検診の受診率は41.8%であり、前回の44.2%から2.4ポイント低くなり、全国平均と比較しても1.9ポイント低くなっている。

●令和2年度については、新型コロナウイルス感染症の影響に伴う検診の中止や延期、1日当たりの定員の制限等により、受診者数が減少し、受診率が低下する見込み。

 

【水野質問】

がん検診受診率を向上させるために、県はどのような取組をしているのか。

 

【健康福祉部長】

●県では、市町村の担当職員に向けた研修を実施し、効果的な受診勧奨や先進的な取組の事例紹介を行うとともに、市町村の保健推進員や食生活改善推進員等をがん検診推進員として育成し、地域において検診の呼びかけを行っている。

●従来から実施している、がん予防展や講演会、ピンクリボンキャンペーンのほか、今年度新たに、新成人に対し、がん検診の啓発リーフレットを作成し配布することとした。

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千葉県における子宮頸がん検診の受診率は41.8%と全国平均よりも低いということで、平時においても低い受診率が新型コロナウイルス感染症の影響によりさらに低くなり、早期発見・治療に影響が出ることを心から心配しています。

先日、野田聖子衆議院議員が会長を務める「子宮頸がん・乳がん検診促進議員連盟」の勉強会に出席した際、コロナ禍において、受診控えが大きな課題となっており、4月~8月までで前年比7~8割程度受診率が低下しているという話も聞きました。

自治体が実施する集団検診なども見送られるなど、検診する機会が損失されることにより、早期発見・早期治療の遅れにつながることを懸念しています。

 

【水野再質問】

新型コロナウイルス感染症の影響によるがん検診の受診控えに対して、どのように対応しているのか。

 

【健康福祉部長】

●新型コロナウイルス感染症の影響によるがん検診の受診控えによって、がんの早期発見、早期治療が難しくなる場合もあることから、新型コロナウイルス感染症の感染を心配するあまり、がん検診を控えたり、がん検診を見送ることがないよう、県ホームページを通じて、呼びかけている。

●今後は事務所向けのメールマガジン等を活用し、がん検診の受診を呼びかけていく。

 

【水野要望】

県ホームページを通じてとのことですが、若い女性が罹患する確率が高いことからも若年層への啓発としてSNSの活用も有効的です。県内で検診受診率が高い市町村の事例等を情報提供をするなどして市町村と連携しながら、積極的に検診を受けていただけるように様々な手法を駆使して広報していただきたい。