この時代にこそ鉄路の維持を

 氷点下のJR札幌駅前で「北の鉄路存続を求める会」の「いちの日」宣伝。今日からダイヤ改正した路線バスが運転手不足で減便のもと、鉄路までこれ以上減らしていいのか。公共・公営交通の存続・再生には、やっぱり国が役割を果たすしかないと私からも訴えました。

 広大な北海道で、民間事業者が交通・輸送網を維持するのは簡単ではありません。「乗る人が少ないから減便・廃線はやむなし」との意見は、人口減少・経済縮小や地域社会が維持できなくなっても仕方なしとなってしまいます。どこかで歯止めをかけなければなりません。

 バス転換しようとする根室本線や函館本線(山線)は、あらためて議論をゼロベースに戻す必要があるのではないでしょうか。確保できるかわからない運転手をあてにバス転換するというのでは、結局は住民が不利益を被るだけになるのですから。

 あわせて、鉄路を維持したときの活用策など、前向きの議論を進めてはどうか。活性化のためのアイディアは、住民から何度となく提案されてもいます。全道をつなぐ路線ですから、いち自治体だけの責任でなく、道のもとで積極的な議論を進めてほしい。

 日本共産党は昨年、「全国の鉄道網を維持・活性化し、未来に引き継ぐために」を発表しています。鉄路の維持は地域社会にとって必要というだけでなく、気候危機のもと脱炭素社会に向けても必要です。EUでは鉄道の利用拡大が位置づけられています。

 北海道など経営上の困難がある地域は、国が必要な財政支援をおこなうべきです。長期的には、いわゆる「上下分離方式」にて国が責任を果たすよう求めます。ライドシェアといった規制緩和策ではなく、交通・運輸の公的な位置づけを強めることこそ必要ではないのでしょうか。

 目の前の利益最優先で地方を切り捨て、その結果が人口減少などにつながってきました。安全問題研究会の地脇聖孝さんも「地方切り捨ての政治の責任が問われます」と、厳しく指摘。根室本線の災害復旧と存続を求める会から、佐野周二さんがメッセージを寄せました。

 どの町にいても安心してくらせる日本へ。その土台づくりこそ急げと、私も声にしていきます。

 【今日の句】地方から 壊れる国に 未来なし

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畠山和也
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