背負った現実の重さ

 厚真・安平・むかわの各町では医療費窓口負担の免除措置がとられていますが、8月末で期限とされています。伊藤富志夫(厚真)・三浦恵美子(安平)・大松紀美子(むかわ)の各町議と、延長を求めた要請をおこないました。

 自然災害を受けた直後だけでなく、その後の避難生活・仮設住宅での生活で体調が悪化する方もいるし、生活困窮の状態にもなります。その時に病院での窓口負担が免除されることは、まさに命綱とも言える大切な措置。しかし国は、これまで1年を超える措置を認めてこなかったこともあり、課題になってきました。

 実際は多くの住民が対象となり、申請もおこなっています。例えば厚真町では、後期高齢者医療ので言うと対象者339人のうち申請者は292人にのぼり、国民健康保険では対象者361人のうち343人が申請しています。医療費の負担軽減にと9割を超える方が申請をしている、ということです。先に書いたように病状が変化する方や、大けがをして治療が長引いている方もいるとのこと。

 そのような実態をふまえた要請を、道後期高齢者医療広域連合と道国民健康保険団体連合会へおこなったのです。3町の議員から、住民の切実な現実をふまえた話がされ、少しでも負担軽減になるように踏み込んだ対応を願いたいとの訴えは、そばで聞いていて胸に迫ってきました。一言一言が本当に重い。

 「深刻であるという現状の認識は同じ」「できうる限りの対応を考えたい」などの回答もありましたが、国や道への要請も必要であるとも実感しました。連携して進められればと思います。独自で措置を実施している他県の例もあり、できることはがんばらなければ。その後に会議も開いて、あらためて3町で切り開いたことと課題も整理されました。

 新幹線トンネルを掘削する際の要対策土で、その保管地の候補とされている厚別区厚別町山本地域への調査にも足を運びました。道議候補として奮闘した橋本美香さんが案内してくれました。現地だけでなく、住民の方からの話を聞くこともできたのは貴重でした。

 土壌汚染対策法にもとづき、事業者や関係自治体にとって、その基準をクリア―していくことは当然必要なことです。しかし山本地域にとっては、安全性や情報公開はもちろんとしても、それ以上に「これまで受け入れてきたうえに、さらに要対策土なのか」といういう思いが強いということにあります。

 昔は農地だった地域に、札幌市が地下鉄工事で出た土を置かせてほしいと買い取りました。市内で足りない雪捨て場にもさせてほしいと、昼に夜に排雪トラックが音を上げて通り過ぎていきます。野球場もできましたが、まったく市で管理していないともいいます。ちなみに地下鉄工事で持った土のところは荒野のように草木が生えて、「ゴミ捨てるな」「立ち入り禁止」の看板がありました。

 これほど荒れた状況にしてきたのは、札幌市ではないのか。責任を果たしてないのに、今度は要対策土を持ってくるなんて、とうてい受け入れられない--このような話を聞きました。写真でわかるように「立ち入り禁止」の紙だってボロボロのままです。住民説明会の様子を聞くと、市側は冒頭の自己紹介以降は、ほぼ発言できなかったそうです。反発の大きさに驚いたのではないか、とのことです。

 道南から札幌にかけて、各地で問題になっている(あるいは、これからも起きうる)問題です。期限先にありきで拙速・強引に決定することなど許されません。要対策土の行き場なく、どんどん工事だけ進めるということも許されるのでしょうか。

 いろんな話を聞いているうちに時間も過ぎて、毎月19日の総がかり行動はデモに間に合って少しですが参加。ようやく夕方が涼しくなってきて、ホッとしながら札幌市内を歩きました。

 【今日の句】現実は 制度の壁を 超えなくちゃ
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畠山和也
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