石破 茂 です。
11日月曜日の東京での政治資金パーティはおかげさまで盛会裡に終えることが出来ました。北海道から九州・沖縄まで、本当に多くの方にお出かけ頂き、心より厚くお礼申し上げます。高額の会費をお支払いいただき、時間を割いてくださった方々に出来るだけ会話や食事を楽しんで頂くため、挨拶は少なめに、アトラクションなどは一切行わないという進行を心掛けたのですが、どうしても華やかさに欠ける点は否めません。この両立はとても難しくて毎年悩んでいるのですが、不行き届きの点は何卒ご寛容くださいませ。誠に有り難うございました。総理主催の「桜を見る会」問題でやや荒れ模様の一週間でした。昭和27年から続くこの会は、天皇・皇后両陛下が主催される園遊会には人数制限や厳しい基準などにより招かれないが、各界で功労のあった方を総理が招待する、との趣旨の公的な行事であり、招待する基準もそれなりに客観性のある明確なものであるべきですし、自民党総裁ではなく内閣総理大臣が招待するのですから、公平性にも配慮すべきでしょう。「不穏当な人が混じってはいけないので推薦を受け付ける」というのはそれなりに合理的ではありますが、その上で基準を設けるように改善されなくてはなりません。
招待者名簿を会の終了後直ちに破棄した、ということですが、同じ人が何年も続けて招待されるのも不公平でしょうから、重複を避けるためにも五年ぐらいは保存すべきものではないでしょうか。規模や予算の拡大についても、「テロ対策の費用や混雑緩和のため」というのなら、その内訳を示すべきでしょう。
来年は中止したのだからそれでよい、というわけではなく、これらの課題について適切な解を得なければなりません。また公的行事を中止する以上、国民が納得できる説明があるべきことも当然です。私も他人様を非難できるような清廉潔白・公平無私な人間ではありませんが、権力を手にするといつしか感覚が麻痺してしまうことに対する怖れだけは常に持っていよう、与党の立場であればこそ、より一層自重自戒しなければ、と強く思っています。昨14日に開かれた自民党の憲法改正推進本部の講演(大石眞・京大名誉教授)と、衆議院憲法審査会の自由討議は、どちらも時間が制限されて消化不良のままに終わった感があり、とても残念なことでした。憲法改正について、「各々の委員が党の立場を離れて議論すべき」という立憲民主党の山尾議員の発言に、内心共感を覚えた委員は多かったのではないでしょうか。党の立場に拘束されてポジショントークに終始し、自分の意見が言えない、という状況があるとすれば、それは決して望ましいものではありません。
16・17日に訪問した種子島は、歴史の魅力に満ちた島でした。1543年の鉄砲伝来の歴史と、宇宙センターの存在はほぼすべての国民が知っていることと思いますが、種子島が何処にあるかを知っていたり、実際に訪問したりした人は少ないのではないでしょうか。
羽田からの直行便がないため、珍しく講演先で一泊し、島内全域を廻ることが出来たのですが、鉄砲館や遺跡ミュージアムの展示も意匠を凝らしたとても見事なものでした。また離島医療の在り方についても様々なご教示を頂き、今回の訪問にお力を賜った種子島医療センターの田上容正先生にも厚くお礼申し上げます。週末は、16日土曜日が公務員交流会「よんなな会」で講演(午後1時・渋谷ヒカリエ)、BS朝日「激論クロスファイア」収録(枝野幸男立憲民主党代表との討論、午後6時半・テレビ朝日、放映は17日午後6時~)。
17日日曜日は「日曜報道 THE PRIME」出演(三浦瑠麗氏との対談、午前7時半・フジテレビ)、第7回Fish-1グランプリ2019(午前10時・日比谷公園)、という日程です。
先週末から国会日程を縫っての講演や対談が続いて少し疲れているのですが、やや余裕のある週末で有り難く思います。
ハロウィンも終わり、街には早くもクリスマスツリーが飾られるようになりました。
今年もあと僅か、皆様ご健勝にてお過ごしくださいませ。