鳥取県議補選・山本候補応援など

 石破 茂 です。
 昨日報道された時事通信社の世論調査では、内閣支持率が18%、自民党の支持率が17.7%で、先月よりどちらも微増したとはいうものの、合計すれば35.7%、「青木(幹雄元自民党参議院議員会長)の法則」にいう「内閣支持率と自民党支持率の合計が50%を割ると政権運営が厳しくなるか、政権自体が倒れる」といわれる率(「青木率」)を大きく下回っています。直近の28年間で「青木率」を下回ったのは小渕内閣、森内閣、麻生内閣の一時期にありましたが、今回はどうなるのか、我々はただ批判をしていればよいわけではありません。
 いつも申し上げることですが、内閣を作ったのは衆・参の首班指名選挙で自民党総裁の名前を書いた私たちなのであり、その責任は負わなくてはなりません。支えるべきは支え、改めるべきは改めるようにきちんと主張していかなければなりません。

 

 リクルート事件は、派閥の領袖をはじめとする有力政治家がリクルート社から未公開株の譲渡を受けていたというものでしたが、その売却益の多くは選挙基盤の弱い議員に対する支援に充てられていたと思われ、我々当選回数の少ない議員には、自分たちもその支援を受けてそれぞれの苦しい台所のやりくりを行っていた、との思いがありました。だからこそ、カネのかかる選挙制度自体を変えていかねばならないと思ったのでした。
 なんでも制度のせいにする手法は、小選挙区制導入の経緯に対する反省からも厳に慎まねばならないと思っていますが、派閥が権力獲得を主目的とした集団であり、そのために資金とポストが活用されてきたのは否めない事実なのですから、権力の頂点である自民党総裁の選出方法から議論するのがもっとも最適解に近いはずです。あらゆる公職の選挙には当然公職選挙法が適用されるのに、政党が法的に公的な存在と位置づけられていないために、総裁選挙にはその適用が無い、ということを問題視すべきです。どの政党にとって有利とか不利とかのつまらない議論ではなく、政党とは何か、ということをその本質とする政党法の議論は、今こそ行われなければなりません。

 

 日本・イギリス・イタリアで共同開発・生産が行われる戦闘機の我が国からの輸出が、極めて厳格な要件の下で認められる方向となっています。飛躍的に高まる開発リスクと生産コストを低減し、使用する諸国の相互運用性(インターオペラビリティ)を高めることは、国家の安全保障上も納税者の利益のためにも是非とも必要なことだと思っております。
 冷戦後の世界において、共同研究・開発・生産・使用は不可欠だと国会で答弁したのはもう22年も前の防衛庁長官在任中でしたが、ようやくここまで来たかとの感慨を深く致しております。今後は「装備移転基本法」的な恒久法の制定を目指して努力をして参ります。
 本来このテーマは「安全保障基本法」の制定過程で議論し、結論を得るべきものだったのですが、野党であったときに法律案概要まで党議決定しながら、その後何ら進捗を見ていないことに忸怩たる思いが致します。

 

 本日から鳥取県議会鳥取市選挙区において補欠選挙が始まり、出陣式で激励挨拶の後、山本暁子候補の出身地である旧国府町を同行遊説して参りました。鳥取県立鳥取西高校から大阪府立大学に学び、東京でITエンジニアとして勤務の後、地元にUターン、昼は猟師として鳥獣害の撲滅に取り組み、夕刻以降は在宅でITエンジニアとして働く彼女は、新しい時代を鳥取から拓くために極めて有能な人材と確信しております。自民党に対する逆風の強い中、二議席を維新、立憲と争います。多くの方のご支持を心よりお願い申し上げます。

 

三月も半ばを過ぎました。ようやく春の兆しも感じられる日々、皆様ご健勝にてお過ごしくださいませ。 

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石破茂
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