こんばんは。小泉進次郎です。 4月18日自民党の厚生労働部会で発表した「新時代の社会保障改革ビジョン」。2回目は「3つの壁の打破」について。 このビジョンでは、今までの「20年学び、40年働き、20年の休む」という人生80年型ではなく、人生100年時代にあった全く新しい社会保障を考える必要性を訴えています。 そのために、「発想の壁」「年齢の壁」「制度の壁」という3つの壁を超えていくことを大きなテーマとしています。参考資料「新時代の社会保障改革ビジョン」全文「新時代の社会保障改革ビジョン」資料 政治の「当たり前」を打破する 第1の壁は、「発想の壁」です。進むべき方向や変えるべきことを頭では分かっていても、いざとなると、今までの経緯や前例に縛られて、現実に折り合いをつけてしまうことってありませんか?政治の世界でもよくあります。実際、これまでの社会保障改革は、一定の年齢を基準に「支える側(現役世代)」と「支えられる側(高齢者)」に区切る発想の中で、現役世代にさらに負担を求める(負担拡大)か、高齢者への支払いを減らす(給付削減)か、の議論を行ってきました。 令和の時代は、昭和・平成の時代のような「20年学び、40年働き、20年の老後」という一直線的な人生設計から、多様な生き方・働き方で100歳まで生きることが一般的になっていきます。 例えば、萩本欽一さんが70歳を超えてから大学に通われたように、仕事をしながら学ぶことも当たり前になっていくでしょう。そもそも「これが普通」という生き方のレールもなくなっていき、それぞれが自分らしい生き方を選ぶようになる。それらの選択を支える仕組みをつくるのが政治の役割です。 年齢を基準に「支える側」「支えられる側」と区切り、現役世代にさらに負担を求めるか、高齢者にガマンしてもらうか、という固定化された発想を超えて、「支える側」と「支えられる側」の人口バランスそのものをつくりなおすという新しい発想(これを「リバランス」と提唱しています)が欠かせません 。これが「発想の壁の打破」です。 現役世代・高齢者の概念そのものを見直す 支える側と支えられる側のバランスをつくりなおすためには、「年齢の壁」を打ち破る必要があります。これが、第2の壁です。 日本では現在、生産年齢人口(注)は15-64歳と規定されています。しかし、これは実態と合っているでしょうか?戦後から70年間で平均寿命は30歳も延びました。以前と比べて肉体的にも10歳は若いと言わ続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』