19日から広島G7サミットが始まり、連日ニュースを沸かせています。先進7か国の首脳(サミット)が集まる場として、7年ぶりの日本開催で注目を集めるのは当然ですが、単なるパフォーマンスで終わってしまわないか、しっかり監視しなければなりません。
◆広島だからこそ核廃絶を
サミットの主要テーマはウクライナ侵略への対応、世界経済、環境問題など多岐に渡りますが、なんと言っても今回は岸田総理の地元でもあり、核兵器の惨禍の地である広島での開催です。ここで、日本政府が核無き世界への本気の取り組みを見せることができるかが、将来的な日本外交にも大きく影響するでしょう。ロシアのウクライナ侵略で核兵器使用への危機感が高まる中、一部の国では核抑止力を再評価する声も聞かれます。しかし、危機にある今だからこそ、ロシアに核を使わせないためにも、核兵器の不使用と廃絶への強い意思をあらためて確認しなければなりません。
日本の核廃絶への取り組みは、核保有国への遠慮からか、徹底しているとは言えません。例えば、核兵器廃絶条約に署名していませんし、米国の核の抑止力に頼る現状があります。
こうした現状ですが、本気で核廃絶への姿勢を見せるならば、漠然としたスローガンだけではなく、少しでも具体化された核兵器廃絶への取り組みを話し合い、「広島声明」として文書化することが大事です。
◆アリバイ作りのLGBT法案
国際的に日本が立ち遅れているとされ、厳しい目を向けられてきたのが、性的マイノリティの方々への理解を促す法整備の遅れです。これは、サミット前に解決しなければならない大きな課題でした。与党は、サミット前日の18日になってやっと、法案を国会提出しましたが、以前超党派の議連で合意した内容からは後退して、「骨抜き」になってしまいました。しかも、所管となる内閣委員会を開いて法案を早期に審議する気配も見せません。
これでは、サミットでの批判を避けるために、アリバイ作りで形だけ法案を提出したものの、実際は本気で通す気がないのでは?と疑わざるを得ません。これに対し、立憲民主党はもともと議連で合意した案を対案として提出しました。
◆パフォーマンス見極めを
晩餐会や記念写真など、会議の中身以外に注目が集まりがちなサミットですが、中身にこそ注目してもらいたいと思います。外交は中身こそが大事です。いくら和気あいあいとしていても、結局裏では巨額の経済援助をだまし取られていただけ、という安倍元総理とプーチン大統領との首脳会談のような例もありますが、これでは全く本末転倒です。
また、サミット自体の意義も変容しています。世界の現状は、BRICsと言われるブラジル、ロシア、インド、中国を始めとする発展途上国が国力を付け、先進7か国だけでは世界をコントロールできない状況となっています。サミットの意義と同時に限界を意識しつつ、単なるお祭り騒ぎに終わらせない努力が必要です。
サミットパフォーマンスで印象点を稼いで支持率を上げ、あわよくば印象が良いまま7月にも解散総選挙、という岸田総理の目論見通りとならないよう、しっかりと成果を監視し、国会で指摘していきます。
スタッフ日記「昔の歌はいいなあ」
60歳を超えた頃から、昔の歌謡曲や演歌、そして童謡、唱歌を好んで聴く様になりました。
ハンドルを握るときにCDを再生し、幼少より10代の頃まで、いわゆる戦後から1960年代に至る(戦後の復興期の)歌を聞いていると「懐かしいなあ…」と、あんな歌、こんな歌、思いもよらない多くのリズムや歌詞が次から次へと走馬灯のように思い浮かびます。 「私ってこんな記憶力良かったのかなぁ?」とニヤニヤしつつ、その反面つい昨日食べた物を忘れる様な今日この頃、何とも嬉し悲しい話ですね。
最近の歌はなかなか耳に残らないのですが、昔の歌はやっぱりドラマがあり、美しい日本語、目を瞑ると山や川、海、空、動き回る鳥、爽やかな風、頭いっぱいに浮かんで来るように思います。
子供の頃は、眠気を覚ます為、深夜ラジオを聴きながら勉強をしたものでした。今、深夜ラジオは、多くの高齢者が聴いているとのこと。皆さん私と同じような懐かしさを感じているのでしょうか。
耳から入ってくる情報を頭の中で描いてみる。そうする事で頭の活性化を図る。これは認知症予防にもなるようです。テレビやスマホなど、目からの情報も大切ですが、たまにはラジオからの美しい日本語の歌など聞いて、晴れ渡った大空を描き心機一転するのもいいものです。
ラジオといえば、私が6歳の頃、母とお昼ご飯を食べながらNHKラジオの「昼のいこい」を毎日の様に聞いていました。金魚がゆったりと泳ぎ回るようなテーマソングのメロディは今でも耳に残っていて、私と母との大切な思い出の一コマです。 (ムーミンママ)
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