第1082号　それ、負担増かも？

　岸田総理が最優先に掲げる「異次元の少子化対策」の概要が見えてきました。しかし、およそ異次元とは言えない従来型の支援拡充が中心で、また、今後年3.5兆円規模の予算を確保するとのことですが、世論の反発を恐れてか、財源の具体的議論は年末まで先送りされる見通しです。

◆扶養控除をなくす？
　支給の所得制限を無くし、期間を高校生まで延長するとされる児童手当の拡充は、子育て支援の目玉の一つです。もちろん支援自体は結構なことですが、財源との関係で政府は扶養控除の見直しを示唆していることを見逃してはなりません。現在、高校生の子どもを持つ親などは、年間38万円の所得税控除を受けることができます。仮に財源確保のため扶養控除が廃止となった場合、児童手当をもらってもかえってマイナスになってしまう世帯も続出します。これでは何のための支援か分かりません。

　また、第3子には支給が加算され、高校生まで月3万円支給されるのではないかともされていますが、実は現状の運用では計算方法に「からくり」があり、第1子の兄や姉が19歳になってしまえば、第3子が第2子に繰り上がり、3万円給付の対象とはならないのではないかという指摘もなされています。

　こんな「からくり」だらけの給付で、子どもを産もうとする人が果たして増えるでしょうか。

◆社会保険料値上げと保障削減
　他に財源として想定されるのは、医療保険など社会保険料の上乗せ徴収と、医療・介護等のカットによる社会保障支出の削減です。

　しかし、ただでさえ老後を過ごす期間が長くなり、医療への不安が増す中、医療のための保険料を引き上げた上で逆にサービスはカットして、浮いた分を医療とは関係の無い子育て世帯への支援に回すと言われても、納得できる人は少ないのではないでしょうか。

◆少子化対策？子育て支援？
　そもそも、政府がやりたいことが「少子化対策」なのか、「子育て支援」なのかがはっきりしないのが問題です。異次元の少子化対策と言いながらも、並んでいるメニューはどれもこれも「子育て支援」です。

　両者はもちろん全く別物というわけではありませんが、子育て支援の充実だけで子どもを持とうとする方がどれだけ増えるかは未知数です。また、控除の廃止も社会保険料アップも、支援を受ける子育て世帯や若者に負担を求めるもので、本末転倒です。負担増ばかりで「自分自身を守るだけで手いっぱい」という国民が増加すれば、結婚することを躊躇する若者が増えるのも仕方のないことです。これでは子どもが増えないのも当然です。

　少子化対策であるならば、まず、「人生において子どものいる将来を思い描ける人がどのくらいいるのか」という点に着目すべきです。

　ここ一連の流れで、少子化対策という中身の無い言葉だけが踊り、負担増の具体策は冬まで示されず、その前に解散総選挙という道筋が見えてきました。選挙アピールとしての少子化対策の実態は、国民負担増とサービスカットによる財政健全化の企てに過ぎません。本質を見極めてその是非を判断して頂きたいと思います。

 

スタッフ日記「デトックス」

　ファスティングという言葉を聞いた事はありますか？

　ファスティングとは、固形物の摂取を控え、空腹の時間を作り体内に蓄積された毒素を排出するデトックス方法です。ずっと気になっていたのですが、先日やっと挑戦する事が出来ました。

　私が挑戦したのは、フルーツや野菜の水分だけを絞ったコールドプレスジュース12本と水だけで2日間を過ごすファスティングです。

　開始前の準備期間では、胃腸の負担を軽減するため野菜中心の食事をします。いつもであれば夕飯の〆にコンビニスイーツもしっかり食べていましたが、「今日は我慢…」と踏ん張りました。翌日からファスティング開始です。　

　ジュースは、グリーンスムージーのような物をイメージしていましたが、飲んでみると衝撃でした。セロリやゴボウ、白菜などの野菜を水なしで絞っているので土や葉っぱの味をダイレクトに感じます。

　開始1日目、ジュース2本目にして、この挑戦を後悔しました。鼻をつまみ、一口飲んでは、水で流し込み、また一口。やっとのことで飲み切りました。飲み切る事に必死すぎて、その日は空腹を感じる余裕はありません。

　2日目。好転反応が出てきて頭痛とめまいを感じましたが、空腹時にジュースを飲むと身体に栄養が染み渡るのを実感していました。

　2日間のデトックス期間を終えると、身体の変化だけでなく、味覚も繊細になっていて、お出汁や重湯の美味しさにとても感動しました。身体の調子を整える為に定期的に実施するのも良いのかもしれないなと思いました。（まゆつな）

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