第1179号　下水道管老朽化問題

埼玉県八潮市で、下水道管の破損によると見られる道路陥没が発生し、人命が失われる事態となりました。地域住民生活にも甚大な被害が生じる下水道管の破損を防ぐために、早急な対策が必要です。私は23日、国土交通委員会で、下水道管の老朽化対策について質疑を行いました。

 

◆点検は一部しかされていない

下水道管破損による道路陥没は2022年度、2000件以上起きています。国交省の資料によると、2023年3月時点で、建設後50年が経過している下水道管渠の割合は7%ですが、2040年3月には34%と急増します。老朽化により事故の可能性も飛躍的に高まっていくのです。

現在、国の下水道維持管理は、点検主義が基本とされています。流れとしては、まずマンホールなどから人が入って周辺を目視で点検を行い、異常があれば、テレビカメラなどを使った調査が行われます。その後診断・評価がなされて必要と判断された場合は実際の修繕につなげるのです。

ところが、下水道全体で何ケ所点検が行われているかについて、国交省ではデータを持ち合わせておらず、実際に点検と詳細な調査がされている下水道区間は、全体の1%程度に過ぎないことも判明しました。

これでは、点検主義は十分機能していないと言わざるを得ません。実際、下水道の修繕は、点検と調査がきっかけとなって行われるよりも、実際に浸入水などの不具合が発生した後に、事後保全的に行われることが一般的であるという専門家の指摘もあります。

 

◆突然の破壊は予測できない

下水道管は地中に埋まっており、そもそも異常の発見が困難です。また、物理的に目視では判断できない劣化現象が存在し、例えばコンクリートだと化学的腐食はひび割れが起きない場合が多くあります。さらに、全国の下水道管の総延長キロは約49万キロにも及び、予算・人員の制約上、全数調査が困難です。点検で把握できないコンクリ―ト疲労、金属疲労等は、ある日突然の破壊となって現れますし、その具体的日時を予想することは不可能です。

八潮市の道路陥没事故でも、事前に点検と調査はされていたのですが、早急な対応は必要ないと判断されていたといいます。

よって、下水道管の事故防止のためには、点検至上主義では限界があるのです。

◆年数来れば必ず更新を

突然の下水道管破損を防ぐためには、点検結果にかかわらず、一定の年数が経過するごとに、インフラの更新をしていくことが必要です。

むろん、財政・人員的な制約によって全ての下水道管を定期的に新しく更新することは事実上不可能です。

そこで、八潮事故のように、破損が甚大な被害につながる場所を重点的に選び出し、その部分に対し定期更新制度を導入すべきと考えます。

事故の際、社会的影響が大きい箇所の考え方としては、例えば幹線管路や処理場への直結管路など、そのインフラの機能維持に重要な箇所や、緊急輸送道路の地下、鉄道横断箇所などが考えられます。

また、劣化状況を明確に判定できなかったり、十分な情報を得るために多額の点検費用を要する場合には、一定周期ごとに対応を行う方が経済的にも有効である可能性があるという分析もあります。

下水道は、まさにこういう場合にあたります。

今までのやり方では防げなかった八潮事故を教訓に、下水道の維持保全の新しい方法を早急に取り入れなければならないと考えます。

 

スタッフ日記　天体観測

今回は大学でのサークル活動に関連して天体について書いてみようと思います。

天文研究会というサークルでは、満天の星空を満喫することを目的としています。ただ星を眺めるだけでも楽しいのですが、望遠鏡を使うと尚のこと楽しめます。

望遠鏡を水平な場所に置き、様々なコードに繋ぎ、組み立てたら天体に方向を合わせながら、望遠鏡をスマホアプリと連動させて傾きを調整します。準備ができたら、30分から1時間望遠鏡を動かさず写真を撮ります。「30分から1時間」というのはスマホの写真アプリで使うナイトモードと同じ原理で、シャッターを切るスピードを遅くすることで写真を鮮明に撮ります。　　こうすることで、肉眼では米粒より小さい天体ですが、教科書に出てくるような色鮮やかで壮大なスケールが感じられる写真を撮ることができます。

ですが、街灯がある場所では天体の写真を綺麗に撮ることは非常に困難です。　そこでオススメのアプリを紹介します！「星座表」というアプリです！使い方は、アプリを起動させ空にかざすだけです。すると上空にある星座が映し出され、目で見えない星までも見えるようになります。

昔の人は空に映る星同士を繋ぎ、物語を想像しました。せわしない世の中ですが、たまには遥か遠くで何百万年も光を放ち続ける天体に思いを馳せリフレッシュするのもいいかもしれませんね。　　（逃げ恥）

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