21日、参院選の投開票が行われ、与党が改選過半数を確保する結果となりました。
◆西田一美候補惜敗
参院選奈良選挙区では、西田一美氏が、オール奈良の無所属野党統一候補として立候補し、与党対野党の一騎打ちの構図を作ることに成功し、選挙戦終盤にかけて猛追しましたが、残念ながら現職の自民党公認候補に一歩及びませんでした。選挙戦で西田候補は、強い者ばかりが優遇される安倍政権の驕りの政治を変えるため、貧困に苦しむ子どもやシングルマザーといった弱い立場の人々に寄り添いたいと訴えました。また、現在の厳しい景気の中での消費税増税の反対や、年金支給水準の維持など、国民の日々の生活を守ることも訴えました。
どの主張も、室生村に生まれ育ち、地域で普通の暮らしを歩んで来られた西田候補ならではの、実感のこもった主張でした。選挙戦が進み、県内をくまなく回るなかで、こうした訴えには多くの皆さまが真剣に耳を傾けて下さり、「日々の生活が苦しい」、「老後の年金が不安だ」という切実な声も多く聞かれました。
しかし、バラバラな野党への支持は全国的に分散、低迷し、事前に与党優勢が報じられる中で、無党派層の選挙への関心も盛り上がらず、投票率が低かった結果、組織力に勝る与党候補の票固めを受けて、残念ながら惜敗の結果となりました。私も、西田候補の選挙対策本部長として、責任を痛感しています。
◆野党への支持は伸びず
全国的にも、投票率が伸び悩む中、着実に固定支持層を固めた与党が堅調で、勝敗のカギを握る1人区でも与党が大幅に勝ち越したため、野党全体では議席が伸び悩む結果となりました。全国的に1人区で、野党統一候補という形で与党との一騎打ちの構図を作れたことは、今後の野党結集に向けての一歩前進と言えます。しかし、国会での勢力争いを背景にして、各野党の思惑が微妙に食い違った結果、国民に野党統一候補への十分な期待を広げることが出来ず、低投票率に終わったことは反省すべき点です。やはり、単に各野党が候補を調整するだけでは与党を打ち破り、政権を追い込むには不十分で、強力な統一野党を結党し、育てることで、国民の政治的関心を高めていくことこそが必要だという思いを新たにしました。
◆野党再建へ向けて
奈良県において、今回の参院選でも野党の国会議員を誕生させることが出来なかったことは痛恨の極みです。しかし、あくまで地域主体でオール奈良の野党統一候補を擁立できたという自負はあります。野党再建への道は、まだ始まったばかりです。中央で食い違う野党間を、無所属の立場で、そして地域からのプレッシャーで、つないでまとめていくのが今後の私の責務です。
安倍総理は参院選の勝利により、いったん見送った衆院解散総選挙を近々仕掛けてくることも想定されます。参院選で得た経験、そして明らかになった課題を糧にして、衆院選に向けて準備を進めて参ります。