14日、奈良県を含む39県で緊急事態宣言が解除され、徐々に経済活動が再開されつつあります。しかし、全世界で猛威を振るうコロナウイルスがこの程度で収まることは考えにくく、第2波、第3波への警戒を解くことは出来ません。
◆家賃・学生支援は大幅遅れか
感染拡大の防止と経済の建て直しは車の両輪で、どちらも疎かには出来ません。国民の努力で感染者数の増加は抑えられていますが、経済危機は深刻化しており、国民に10万円を給付することを目玉とする第1次補正予算が成立して2週間以上が経ったにもかかわらず、未だほとんどの国民の手元に、10万円はおろかマスク2枚さえ到着していないのが現状です。しかも政府は不要不急の際たるものと言える検察官定年延長法案の成立に固執する一方で、家賃支援や学生支援を盛り込んだ第2次補正予算の成立は、6月にずれこむ見込みです。今月の家賃が支払えない事業者や、アルバイトを失って生活していけない学生への支援は、遠い先になってしまうことは必至です。
◆今がターニングポイント
緊急事態宣言が解除されたからといって、国民の消費が急激に回復するわけではありません。感染拡大が小康状態にある今こそ、国の財政出動を迅速に行い経済の下支えをすべきで、それが経済の反転攻勢へとつながっていきます。第2次補正予算案審議では、私も総理を直接質す機会を持つ予定です。政府の経済政策の失敗と、財政出動への方針転換を主張し続けた今国会の集大成として、大胆な財政出動を提案するつもりです。◆防災とまちづくりを質す
検察官定年延長法案で国会が混乱する中、15日には都市防災をテーマに国土交通委員会で質疑に立ちました。今年も梅雨、ゲリラ豪雨、台風による水害発生の時期が近づいています。コロナ禍の中で水害が発生するような「複合災害」も見据えて対応を急ぐ必要があります。今回、審議の対象となった法案は、都市において土砂災害や浸水が発生する恐れのある地域での開発を規制するとともに、住民の集団移転を促すものでした。
集団移転の仕組みは、水害が発生する恐れのある住民が集団移転を希望する場合、市町村が主導して移転先を確保し、しかも費用は全額公的負担によって賄われるという、一見「夢のような」制度設計となっています。
ところが、質疑ではそのために用意された本年度予算は、全国で4400万円に過ぎないことが明らかになりました。これでは全国でせいぜい10軒程度の移転も賄えないことが想定されます。後から予算の追加はあり得るとの説明があったものの、国交省の本気度が疑われるものでした。
集団移転に限らず、国の制度には、立派な理念を掲げて成立しながらも、「絵に描いた餅」に終わってしまっているものがたくさんあります。今回の質疑では、都市における農地保全のための「田園住居地域」制度が今まで1件も使われていないこと等を明らかにし、使われていない制度を活用していくことの重要性を説きました。制度設計だけではなく、成立した制度の検証を重視して、行政監視という政治の役割を果たしていきたいと思います。
スタッフ日記 「緊急事態宣言からの1ヶ月」
4月7日、政府から緊急事態宣言が出されました。感染防止のため、奈良事務所は閉鎖となり、私のステイホームの日々が始まりました。
最初は、新たなウイルスに対する恐怖と先の見えない不安がありました。そんな時テレビで、避難経験のある方が「今回は、電気もガスも水道も止まっていないし、食料も買える。避難所じゃなく家で生活もできるし、、、」という話をされていました。それを聞いて、私は、不安や不自由ばかり感じていたけれど、神経質になりすぎず心おだやかに過ごしていこう。と思いました。
買い物は、散歩をかねて片道20分。道すがらハナミズキや、ツツジ、藤など色とりどりの花々が咲いています。空は青く、風が心地良いし、鳥の声も聞こえてきます。私たち人間は、コロナウイルスに悪戦苦闘していますが、自然は何も変わっていない、むしろ今までよりもくっきり澄んでいる気さえします。アナログな私はSNSではなく、本を見ながら新しい料理にも挑戦。しまいこんでいた土鍋で炊いたお米もなかなか好評です。
また、この機会に家の片づけ(断捨離)も。結局まだ終わっていませんが、ゴミ袋8袋位の不用品を捨てることができました。でも同じような方が多かったようで、GW中は、ゴミ収集所が混雑してしまったようですね。
14日、安倍首相は緊急事態宣言を39県で解除するとし、奈良も対象となりました。とはいえ、まだウイルスが収束したわけではありません。気を緩めず、でも神経質になりすぎず、マスクや手洗いは続けながら、少しずつ日常を取り戻していけたらと思っています。(まあちゃん)