第1204号 早稲田大学で討論会

3日、私は早稲田大学政治祭2025で、自民党の齋藤健元経産大臣と竹中平蔵慶應義塾大学名誉教授を相手に、日本の経済産業政策について討論会を行いました。

 

産業支援と公的投資

まず話題となったのは産業をどのように育成していくかです。政府は脱炭素化のためのGX(グリーントランスフォーメーション)に今後10年間で150兆円の官民連携投資、半導体やAI産業への10兆円の支援を進めています。

こうした支援の是非につき、支援は重要だが、単にモノを作って大量供給すれば良いというものではなく、需要を見極めて、現在の日本の強みを活かせる分野、例えば自動車向け半導体、文化コンテンツ向けAI開発、現場作業の人出不足に対応したロボティクス技術への投資など、メリハリをつけた支援にしなければならないと述べました。

そして、今後重視すべき公的投資分野に関して議論は及び、竹中氏は防衛産業等、齋藤氏はコンテンツ産業等を挙げましたが、私は、医療産業を挙げました。医療は今、医師数や報酬体系が規制で押さえつけられてしまっており、市場として機能していません。もちろん誰もが医療にアクセスできる体制は維持しつつも、富裕層向けの高額医療・美容サービスの提供など、あくなき命と美への需要は多く眠っています。医療のパイを増やすためにも、医学部定員の増加など、人材育成が重要であると述べました。

 

起業から人材流動化へ

起業支援も話題となりました。ここ最近、地方大学発のスタートアップ企業が増えるなど明るい兆しもあるものの、日本のスタートアップ起業の資金調達金額は対GDP比でアメリカなどに比べると極めて低く、東京にかたよるとともに、企業規模も小さくなっています。アメリカと違って、小さい新規企業同士がバラバラに活動しており、事業規模が拡大できていないのも日本の特徴です。

そこで、小さく新しい企業同士が合併し、規模を大きくしていくための支援が、今後の起業政策として必要であると主張しました。

また、新規のスタートアップ企業は、雇用の自発的な流動化にもつながります。ここ10年でスタートアップへの転職者数は3.1倍、40代以上の転職者数は7.1倍に伸びているというリクルートの調査があります。

大企業で行き詰まりを感じたミドル・シニア世代が自発的に転職すれば、熟練労働者が分散し、今までの硬直化した労働市場の活性化にもつながります。 労働政策の視点も持って、スタートアップ企業支援を進めるべき旨、主張しました。

 

◆社会保障費削減

最後に、社会保障費削減について議論しました。竹中氏は年金受給年齢の引き上げを、齋藤氏は責任ある与党として言いたいけど言えない苦しい立場を強調されました。

社会保障給付の約6割は保険料が占めており、我々と事業者が支払う社会保険料が主要な原資です。

これに税からつぎ込まれる費用が加わるのですが、税・社会保険料アップともに、現役世代にとって限界なのは明らかです。かといって、年金や医療を完全に市場に委ねてしまうと多数の生活困窮者が生じてしまいます。

この問題の解決には、医療では「応能負担」を採るしかないと考えています。

日本の金融資産の6割以上は60歳以上が保持しています。金融所得を保険料の算定基準に組み込んだり、入院の際の食事費等の算定に金融資産を考慮したりすることで、余裕のある方には負担して頂くことを主張しました。

単に相手を批判し合うのではなく、建設的な討論が出来ましたし、優秀な学生たちとも触れ合うことができて有意義な時間でした。こうした討論会には今後とも積極的に参加したいと考えています。

 

スタッフ日記「人生2周目」

1歳4か月の息子をみていると、ふと「この子は、人生2週目なのでは?」と思う瞬間があります。例えば、朝の着替えのタイミングで絵本を持ってきたとき。「これ読んだらお着替えをしようね」と声をかけると、コクコクと頷きちょこんと座ります。読み終えると、一瞬泣きそうな顔になりながらもスッと足を差しだしてくる姿は小さな大人です。

毎日ルーティンも理解していて、夜お風呂に誘うと、グズることなく遊んでいたおもちゃをポイっと投げ、水遊び用のカップをもってお風呂場へ向かうのも定番です。寝る前には、「寝んねしようか」と声をかければ、大好きなねんねタオルを握りしめ、おもちゃたちに数回「ばいばー」と手を振り寝室へ。まるで、自分の中で一日終了!と区切りをつけているようで、その落ち着きぶりに感心します。

とはいえ、しっかり者な部分ばかりではありません。ある日、夕食後に家事を終えてリビングに戻ると姿が見えず探していると、トイレから物音が…。「あぁ~!」と声をかけると、「しまった!」と後ずさりしながら出てきて、私と目を合わさず最後何事もなかったかのように扉を閉め立ち去っていきました。そして数秒後、近づいてきて顔を覗きながらニコーっと笑いかけてて、こちらも思わずにやけてしまいました。いたずらがバレた時の対応は、どう見ても“経験者”の動きでした。

言葉はまだ多くありませんが、息子の“2周目感”と“1周目らしい純粋さ”理解しているからこそみえる表情や行動に、私も日々成長させられます。これからも一人の人間としてしっかりと向き合いたいです。      (まゆつな)

The post 第1204号 早稲田大学で討論会 first appeared on 馬淵澄夫(まぶちすみお)奈良県第1区選出 衆議院議員.

PR
馬淵澄夫
PR
mabuchisumioをフォローする
政治家ブログまとめ