第890号 いざ参院選へ!

 26日、150日間の会期を終え、通常国会が閉会しました。これにより、参院選は7月4日に公示、21日に投開票と決定しました。

◆情けない国会運営
 私は国会会期中の2月5日に、衆議院議員として繰上当選となり、政党・会派に属さない無所属議員として、142日間、国会活動を行って参りました。浪人生活を経て国会に戻って目の当たりにしたのは、自ら分裂させてしまったバラバラの野党のていたらくぶりと、6年以上に及ぶ安倍長期政権下で、与野党の力関係が固定されてしまった結果生じた、ゆるみきった国会の姿でした。

 法案審議では、分裂した野党に政府与党を追い込む迫力は無く、淡々と政府提出の法案が可決成立していきました。そして、国の基本的な政策を討論する予算委員会は、衆議院は3月1日、参院では3月27日を最後に開かれず、衆参合わせて開かれたのは30日だけで、この10年間で最少でした。

 国会終盤は総理の側近が衆院解散をちらつかせ、対するバラバラな野党も解散総選挙を警戒して右往左往する状況で与党を追い込む気概は見えず、真剣に意見をぶつけ合うどころか、もはやまともな政策議論の場さえ提供されない有様でした。一国会議員としても、国会のあり方に情けなさを覚えざるを得ない通常国会でした。
 
◆消費税と年金が2大争点
 一方で、私は無所属国会議員として6期目の任期を与えていただきましたが、国会で質問の機会などを得ることが出来ない中、大きな結果として示すことが出来たのは、野党統一候補を無所属の立場で擁立出来たことでした。これにより、一騎打ちの構図を県民の皆様に提示することが出来ました。停滞した政治を打開するエネルギーは、目前に迫った参院選しかありません。参院選は政権選択選挙ではないため、与野党が真っ向から対立する政策を主張しあうことが主眼です。

 与野党の主張が真っ向対立しているのが、消費税増税です。政府は21日に決定した骨太の方針で、10月からの消費税の10%への引き上げを明記し、自民党も引き上げを公約としました。これに対し主要野党は全て、10月からの消費税増税に反対しています。

 次に、年金制度に対する姿勢です。麻生大臣は将来的に年金だけでは生活できないことが指摘された報告書を「無かったもの」として扱い、政府も年金の制度自体は安心という姿勢を崩していません。これに対し野党は、年金だけでは生活できないという事実を認めた上で、制度改正についての議論を行おうという姿勢を示しています。

 この2点については与野党の姿勢が明確であり、投票判断のポイントとなると思います。
 
◆投票で政治を動かそう
 具体的な政策論を与野党一騎打ちの構図に出来たことは、県民に大きな選択肢を示せたと思っています。7年近くに及ぶ安倍政権の綻びに対してお灸を据えるチャンスでもあります。

 「道半ば」を7年間主張して政府ですが、私たちひとりひとりの生活は本当に良くなったのか、少子高齢化や大都市と地方の格差といった長期的課題は克服されてきたのか、税金は公正に無駄なく使われてきたのかといった点をしっかり考え、行動していただけることを求めて活動して参ります。

 

スタッフ日記「生涯学習のすすめ」

 一旦、政治の世界を離れているうちに、あらためて政治や経済を体系的に学んでおこうと思い、社会人大学生になりました。思いがけず早期に秘書復帰したため、普段の仕事や選挙応援などでなかなか定期的に通うのは難しい状況ですが、学習への意欲は湧いてくる一方です。

 ところで、日本では今まで「学習」というと、子どもからせいぜい社会に出るまでの間の「お勉強」のイメージが強く、社会人が学び直すために学校へ通うということはほとんどなかったと思います。

 現に、先進国平均では、大学入学者の約2割が25歳以上なのに対し、日本の社会人学生比率は2%程度に過ぎません。しかし、これは日本人に学ぶ意欲が無いのではなく、働き方などの関係で、なかなか学ぶ機会が得られなかっただけだと感じています。

 とある調査によると、生涯学習をしてみたいと思う人の割合は80%を超えています。働く人だけではなく、高齢者の生涯学習への意欲も高まっています。高齢化や孤独化が問題となっていますが、地域の大学の公開講座など、誰でもいつでも学べる、「学びの場」を提供することが地域の活性化にもつながるのではないでしょうか。

 何も政治や経済といった難しい題材だけではなく、地域の歴史やコンピュータの使い方といった身近なものでも良いと思います。身体のトレーニングと同じく、脳をトレーニングすることは健康寿命を延ばすことにもつながります。生涯学習こそが、人生100年時代の大きなキーワードとなるのではないかと思うのです。(アタリ)

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馬淵澄夫
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