第991号 奈良市長・市議会選挙2021

 11日、奈良市長選挙及び奈良市議会選挙が投開票されました。

◆仲川市長4選
 奈良市長選挙は5人の候補が乱立する形となりましたが、現職である仲川市長が、64,409票を得て、4選を果たされました。一方で投票率は50.92%にとどまりました。

 奈良でも深刻なコロナ禍が続く中、仲川候補は現職として独自の感染防止策を打ち出されるなど、コロナ対策に取り組まれました。また、児童相談所の設立をはじめとする、子ども政策についての取り組みも評価の声がありました。しかし、一方で仲川市長の多選に対する懸念の声があったのも事実ですし、反仲川票が他の4候補に多く分散されたことによる勝利であることも否めない現実です。新斎苑建設やクリーンセンター問題など、利害の調整が求められる市政の課題に、市民の声に耳を傾け、真摯に取り組んでいただくことを望みます

 一方、他候補は、現市長の批判に終始した感がありました。中央における国政政党間の争いとは違い、直接民主主義による首長選出は、自らがどのように市政の舵取りをするか、ということをわかりやすく説明することが求められます。その意味で、現市長に対抗する候補者が実質的に不在だったと言わざるを得ない状況だったと思います。

 仲川市長はこれで4期目となりますが、この結果を、重く受け止めて市政に取り組んでいただきたいと思います。

◆支援候補3人当選
 奈良市議会議員選挙も投開票されました。市議会選挙は、国政選挙とはまた違った、政党色の薄い、地元の密着度が問われる選挙です。結果は、現職候補が安定した戦いを進め、再選を果たされました。市長のみならず、市議会に対しても市民が地元課題の解決に向けて、継続性を求めた結果でしょう。

 立憲民主党は、推薦の樋口清二郎候補をはじめ、同志でもある内藤智司候補、阪本美知子候補の3人の現職の支援に取り組み、当選を果たしていただきましたが、残念ながら元職の山口誠候補、新人の柿本政秀候補の議席獲得には至りませんでした。この結果を厳粛に受け止め、党としても、今後も地域に密着した活動を強めてまいります。
 
◆都議会選挙と政局
 奈良市長選、市議選は、地元の課題が争点になり、現職候補の勝利となりましたが、1週間前に行われた東京都議会選挙では自民党が事前の予想を覆す苦戦を強いられました。首都東京では国政の現状が議会選挙に大きく影響します。東京へのコロナ第5波の襲来とオリンピック開催をめぐる迷走、ワクチンスケジュールの遅れが明らかになり、菅政権と自民党に対する都民の不信感が急速に高まった結果、自民党は世に言う「惨敗」となりました。逆に都民ファーストは事前の予想を大幅に超える健闘を見せ、政権批判の受け皿となりました。

 これにより、菅総理の進退も含め、秋の解散総選挙までに自民党内で何らかの動きがあると思われます。与党内政局は野党をも浮足立たせ、与野党を巻き込んだ政局を招きかねません。しかし、今回は決して、4年前の総選挙における野党分裂選挙のような「失敗」を繰り返して支援者を失望させてはならないと肝に銘じています。

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