4月のブックレビュー

我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

明日から4連休ですね。

団体や県民からのご相談対応をしつつ、行政からも連休前にたくさんの提出物が届き、視察の調整やメール返信など連休前なので今日はかなり忙しかったです💦

 

忙しさを理由にして、インプットや学習を怠るということは大嫌いですので、移動時間や寝る前の時間を活用しながら多くの書籍を読み漁っております。まずはこちら。

 

●『災害とトイレ~緊急事態に備えた対応~』 

編集:日本トイレ協会

 

 

言わずもがな、私自身、防災・減災政策には注力しており、県議会の委員会も総務防災常任委員会に所属をし、あらゆる関係者にヒアリング等を行ったり、防災訓練に参加をしたり、メディア主催の防災イベントにも出させていただくなどし、県議会で必ず防災については取り上げています。

 

 

 

 

 

文部科学省の調査では、東日本大震災の避難所で問題となった施設・設備においてトイレが第1位となっており、災害時のトイレ対策について最新の状況把握に努めています。

 

他にも4月に読んだ書籍をご紹介します。

 

●『「移動貧困社会」からの脱却: 免許返納問題で生まれる新たなモビリティ・マーケット』 

楠田悦子 (著)

●交通崩壊 (新潮新書) 市川 嘉一 (著)

 

 

都市部以外の地域の交通が限界に達しつつあることは私自身も肌で感じています。高齢者の免許返納問題を背景として、今後の地域交通を考察。郡部では廃線が続き、バスの路線も減っていく中、車の免許返納後はどうやって異動したら良いのか・・・、将来的な持続可能な交通社会インフラは人間が生きていく上で死活問題です。

さらには都道府県や基礎自治体に丸投げされても財政的にも難しいわけで、人口減少下におけるインフラ老朽化問題は国として縦割り行政の弊害を打破し、今後の地域交通のあり方は抜本的に取り組む必要があると再確認。

 

●『まちがいだらけの少子化対策: 激減する婚姻数になぜ向き合わないのか』天野 馨南子 (著)

 

 

地方に女性の居場所(やりがいのある仕事)が少なく地方の女性が東京圏に流出していることで、カップルが成立しなくなり、地方の未婚化・少子化は深刻な状況という内容は大いに納得。

ちなみに千葉県については1975年〜2022年の47年間における出生数減少率は43位、2015年から2022年の8年間の出生数維持割合は9位とかなり優秀です。

これはやはり住みやすさが関係しています。

 

さらに「女性が社会進出すると少子化が加速するというのは大いなる誤解と偏見」と著者が言い切っている部分も納得。

付け加えると日本の少子化対策は今の私たちの価値観やトレンドとは真逆の政治家がアンコンシャスバイアスによって作っている政策であり、世界経済フォーラムで算出しているジェンダーギャップ指数は146カ国中125位と韓国や中国よりも低い順位なわけで、多様性が尊重される時代にまだまだ日本は視野が狭い。

 

少子化対策の前に未婚化対策の必要性をあらゆるデータを活用されて説明されているのですが、結婚しないことが少子化の最たる原因であることは理解するのですが、結婚の形に囚われていない国では日本ほど少子化がそんなに深刻ではありませんので、このあたりが国による政策や価値観の違いだと思います。

日本では「初婚同士のカップルなくして出生なし」の状況ですからね。

日本の文化では婚姻数減少が少子化の要因であることももちろん理解できますが、私はそもそもの価値観の多様化やトレンドを理解できていない世代の方々が先入観で作っている政策に課題があるのだろうと感じています。

やはり著者が最後に熱烈に訴えている上の世代の方々の間違った解釈やアンコンシャスバイアスなんだろうと思いました。

 

●『冤罪 なぜ人は間違えるのか』 西 愛礼 (著)

 

 

プレサンス元社長冤罪事件弁護団の著者が司法関係者のみならず全人類が「自戒」するべき教訓が書かれています。

冤罪が生まれる途中経過には「バイアス」や「偏見」が必ず存在します。

こちらの書籍でも『アンコンシャスバイアス』について多く書かれており、いかに無意識の思い込みが間違いを起こしているか、ということを複数の書籍を通じて考えさせられました。

 

固定観念や先入観を持つことで誤った見立てをしてしまうことは誰しもが経験あるでしょうし、「この人を犯人に仕立てたい」と意図的に偏見を利用する人もいるでしょう。

「誰も犯行を見ていないし、証拠もないのに偏見などで犯人に仕立てあげる」

というのは司法の世界でも起きてしまい、冤罪が大きな問題となっています。

犯人の証拠がないからこそ、誰かを犯人に仕立てあげなくてはならない、仕立てあげたいという人間の心理。

それは司法だけではなく、私たちの日常生活にも溢れているのです。

これは私も特に気をつけていますが、悪意のあることを証拠無しに伝聞で言ってくる方のことは全く信用していません。

実際に自分で見たこと聞いたこと以外は信用しません。

 

そしてこの本で指摘しているのが「組織文化」。

日本人が大好きな組織。

一緒に群れて活動しているうちに硬直化し、異論を唱える者は排除しようとする動きが出て来てしまい、死角が生じるということ。

 

私の政治的な活動で一目瞭然だとは思いますが、私は一貫して政党に属さずに無所属で活動しています。

無所属で構成する我々の会派内でも個々を非常に大切にし、自由闊達に議論するようにし、群れることなく一人一人が力をつけていくことに重点を置いています。

組織に迎合せず、自分の頭で考えて、自分の責任で行動することは大変ですが、間違いを少なくするためにも自分の目で見たことを信用して行動するのは大切だと思うのです。

この書籍では冤罪事件の実例を挙げながら、人間の心理が解説されています。

冤罪はあってはならないとはいえ、人が関わる以上、間違いは起きてしまう中で、決めつけずに真実を追求していく中で人間の心理を理解し、学んでいくことが大切だと思わせてくれた一冊です。

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私のブックレビューにお付き合いいただきありがとうございました本

「本の感想をあれだけよく書けるね」と言っていただくことも少なくないのですが、実はこの作業は読んだ本の要点を頭の中で整理するためにも、私にとっては重要なんです。

読んで終わり、ではなく、その内容をまとめることで議会質問にも大いに生かしますし、さらに考察を皆さんに共有することによって皆さんからいただくコメントなどで私も学びがあるのです。

 

私は明日と明後日だけお休みをいただきますが、この2日間は仕事に関する書籍ではなく、直感的に読んでみたいと思った本を読む最高な時間を過ごしたいと思います。

 

ちなみに昨日は以前ご紹介したABISON

たべるのcooking」のオープン日でした!

友人がたくさん訪れたとのことで、クッキーを届けにきてくれましたニコニコ 

 

 

とっても美味しかったです爆  笑個人的にはチョコマシュマロが好き!

 

さらに夜は姪と東京ドームで巨人広島の野球観戦野球

 

延長12回、キャベッジ選手のヒットと吉川尚輝選手のサヨナラ三塁打で4時間39分の死闘を締めくくってくれました!

最後までいて良かった~・・・

 

 

 

ということで、昨晩遅かったのと、大声を出しすぎて今日の仕事が心配でしたが(笑)、なんとか無事全力で仕事を終えました!

 

皆様、良い4連休をお過ごしくださいニコニコ