個人情報保護法に則した予防策としての公表について

千葉県議会議員の水野ゆうきです。

 

今日は新型コロナウィルス感染症感染者発生に関する行政の情報開示について、お伝えしていきます。

私は連日、行政(千葉県(健康福祉部、教育庁等)、千葉市、船橋市※保健所毎)が報道発表している事実に準じた内容を皆様に共有しております。

それは行政発表に関して県民は知る権利があり、皆さんが毎日、県や市のホームページにいったりメディアを確認する作業も大変でしょうし、行政が報道発表している事実とは異なる内容の拡散を防ぐことも目的としています。

 

情報公表の仕方については、新型コロナウィルス感染症が拡大して学校が休業になる時期から、私は行政と協議をしてきました。

というのも、新型コロナウィルス感染症の患者等居住地等の公表については、当初は「県内」との表現にとどまり、その後、県内を9地区に分けた2次医療圏(東葛南部や印旛など)名までとなっていたわけですが、多くの県民や基礎自治体から「これでは範囲が大きすぎて対策のとりようがない」という指摘が大半を占め、市町村名等を公表するようになりました。

 

現状でも、市内のどの地区か、どの公共交通を利用していたのか、どの駅を利用していたのか等、もっと詳しく知りたいという声が後を絶たないのも事実で、行政にも私にもそういった問い合わせが多く来ています。

 

千葉県健康福祉部(保健所)と千葉県教育庁(学校関連)が「本人もしくは保護者の同意を得て」報道発表しているわけでして、本人の承諾がない場合は個人情報保護法により非公開になる場合もあります。

昨日、ブログでお伝えした通り、感染症法と個人情報保護法の兼ね合いで、もちろん「個人を特定しない」情報に留めることを大前提としている一方で、昨日、県立高等学校の休校について千葉県教育庁が報道発表した中で学校名等を出すことに対して一部否定的な声もありました。

 

しかし、他の行政も休校措置となった場合は学校名、属性(生徒か教職員かなど)、休校期間などを積極的にホームページで公開したり、報道発表を行います。

 

感染者が出た場合、休校となることは当たり前の措置です。

参照:ブログ「学校再開に際して」

https://ameblo.jp/yuukimizuno/entry-12599681035.html

学校名を出さずに「千葉県立高等学校の休校」となると、憶測や噂、デマが飛び交い、正確な情報が流れないことはこれまでたくさん経験しています。

県がすでにご本人に同意を得て報道発表した内容をヤフーや新聞等大手メディアが詳細を報じている中で、県議として県立学校を管轄する県の報道発表に準じた事実をお伝えすることがおかしいとは私は思いません。

事実、多くの関係者から情報に関して、感謝のご連絡をいただいております。

 

休校となれば、早晩、感染者が発生したことはわかります。

むしろ、東葛地区の市議会議員からは県の発表内容が少ないことや、市町村にも学校で感染者が発生した場合は教えてもらわないと市町村としても対策をとれない、など多くのご指摘をいただき、

適切な対策をとるためにも、正確な情報を市や学校、市民にきちんと知らせてほしい!という要望がありました。

それは、当時は保護者からの連絡で知り得ていたこともあったからなのです。保護者から教えていただかなければ、市も学校も知らなかったというのはおかしい、という指摘がありました。

 

休校措置となったことにより千葉県教育庁が報道発表したわけですが、中には差別などが起きるから行政が報道発表した情報やメディアが発表した内容であっても議員が発信するべきではない、という主旨のことも言われましたが、行政のホームページを毎日チェックして正確な情報を得ていない方もたくさんいて、SNSで事実とは異なる内容も見受けられ、私が行政が報道発表をした正確な事実をお伝えすることは重要な仕事のひとつです。

 

もっとも、私のSNSとは比較にならないほどの影響力を持つ大手メディアが県の発表に基づき発信しているのに、行政が報道発表している情報を隠す方が不自然です。

 

もはや新型コロナウィルス感染症は誰でも罹患する可能性があり、そのことで差別やいじめという発想となること自体を転換させなくてはなりません。千葉県で一人、二人などというレベルではなく、いまや連日多数の感染者が報告されている中で、今後の予防策として個人を特定しない形で個人情報保護法と感染症法に準じた公表に基づいた行政の発表の中で、基礎自治体やひとりひとりが対策を講じていくフェーズだと思います。

 

地元含め東葛地区の市民、行政、市議の皆様から感染拡大防止のために情報の共有に関して様々な要望がある中で、私からも法律に基づき最大限配慮した個人情報や特定しない範囲でしか県も共有できないこともお伝えし、既に私からは学校再開により今回のような懸念も払しょくするために、千葉県教育委員会と協議を重ね、学校において新型コロナウイルス感染症に関連するいじめや差別等が起こらないよう、未然防止の徹底について指導するように千葉県教育委員会には通知を出していただいております。

参照:児童生徒等が新型コロナウイルスに感染した場合の対応等について

https://ameblo.jp/yuukimizuno/entry-12600121613.html

 

もちろん全国的に学校名だけでなく、感染拡大防止のために介護施設や病院等も名称が公表されている中で、感染者が出た施設や当該者に対して差別をするなんていうことは言語道断であり、いまは誰がうつしたとかうつさないというフェーズではなく誰もが罹患する可能性があるからこそ、他者を差別・攻撃するという不健全なことに頭を回すのではなく、正確な情報を受け取り、しっかりと危機意識を共有して、適切な行動をとれるようになることが大切であり、それがまさに今、求められていることではないかと思います。

 

このように、私は自分の考え等を発信するので、賛否両論も巻き起こるわけですが、何をするにしても賛成者と反対者がいます。

何もしなければ賛成も反対もありません。

多くのご意見やご指摘をいただく上で、「感染拡大防止策」と「個人への配慮」の最善策を講じていきたいと思っています。