【千葉県議会】一般質問~新型コロナウイルス感染症対策/検査・隔離・治療~

我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

 

千葉県議会では一般質問が行われています。

昨日、我が会派の議員も一般質問に登壇し、6月の私の代表質問からこの間、新型コロナウイルス対策については知事への直接要望や行政に対して申し入れ等を行いながら、ヒアリング等を繰り返してきました。

そういった経緯も踏まえ、今年2月から9月までの日々の検査数と陽性者発生率や入院患者、自宅療養者、ホテル療養者のグラフ資料も活用しながら同会派・岩波議員が以下質問を行いました。

 

【質問①検査体制について】

※6月議会の私の代表質問において、私と行政で以下のやり取りがありましたのでご紹介しておきます。

水野質問:今後、過去最大規模の新規感染者が発生した場合の検査需要を県はどの程度見込んでいるのか? 

十分な検査体制は整備できているのか? 

滝川副知事答弁:高齢者施設の従事者等に対し積極的に検 査を実施できる体制を整備するとともに、県の検査体制 整備計画を見直した。この計画では最大時の検査需要を 約17,000件と算定したが、これに対して検体採取能力 は約27,000件、検査分析能力は約30,000件と最 大時の検査需要を大きく上回るまで拡充した。

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通常期では、検査数に対して5%程度の陽性者発生率となっているが8月中旬には25%を超えるまで増え、現在でも18%程度と高い比率となっている。陽性者率が高いという事は、本来検査が必要とされている対象者がいるのに、幅広い検査がなされていないことの現れです。検査体制があるにもかかわらず、検査数そのものを減らしている理由は不明な実態です。

質問:濃厚接触者、その周辺の検査対象者への幅広い検査が必要と考えるが、現状と対策はどうか。

 

県答弁要旨:

●急激な感染拡大に伴い感染者が急増したことから業務ひっ迫している保健所では入院調整や健康観察等の感染者の管理を最優先にした。

●業務がひっ迫した保健所では濃厚接触者の特定を含む積極的疫学調査を県が示した優先順位や保健所の実情に応じて実施するとともに濃厚接触者等への件さについては保健所では実施せずに医療機関を紹介するなどの対応をした。

●今後も国の実施要領に基づく調査を実施し、十分な範囲の検査を行うよう努める。

 

 

【質問②陽性者の隔離徹底】

最も感染者が多かった8月22日の自宅療養者と入院ホテル調整中の自宅待機者は感染者の90%を占め、ほとんどの感染者が自宅に置かれたという実態だった。入院できた人は8月22日1,089人で感染者の8%でしかなかった。入院者数は、感染者数がはるかに少ない2月時点と同等数しかいなかった。

このことから入院病床は、マンパワー等の課題からも簡単に増やすことができないため療養施設の臨機応変な準備が必要。

また、ホテル療養者は、確保した1000室に対して半分も満たせていない。

質問:陽性が確認された際、家族内、職場内で感染が拡大しないよう、ホテルや療養施設等での隔離を徹底する必要があるが、現状と対策はどうか。

 

県答弁要旨:

●県ではホテル療養・自宅療養の基準を定め、感染者の状況によって入院・ホテル・療養・自宅療養のいずれかが適当かを保健所において判断している。

●感染者は原則的には隔離の上、療養することとしているが、基準を満たす場合には自宅療養を認めることとしている。

●7月下旬からの感染者急増により病床もホテルの部屋もひっ迫し、入院等を調整する間、自宅での隔離等の措置を講ずる場合もあったことから新たにホテルを3施設378室を借り上げるなどした。

●感染拡大防止のためには感染者の隔離が有効な手段であることから県内の資源を最大限活用しながら感染拡大防止対策を講じる。

 

 

【質問③診断と治療】

この間、自宅で医療を受けられずに重症化して自宅で死亡してしまう事例など医療の手が届かないことは大きな課題。

早期の診断と可能な限りの治療が実際行われるべき。医療の関与をもっともっと前面に出して、重症化せずに、長期入院せずに回復させることができる体制を求めます。

質問:早期診断と早期治療体制の確保にどのように取り組んでいくのか。

 

県答弁要旨:

●県民が発熱したときなどに身近な医療機関で受診ができるよう、発熱患者等の診療や検査に対応する医療機関の増加を図り、早期に診断できる体制整備に努める。

●感染者を早期に治療につなぐ体制の確保は患者の重症化を防ぎ、医療ひっ迫を防ぐ有効な手段ともなりうる。

自宅療養者等診療体制強化事業を実施し、外来・往診体制の強化を図っている。7月に軽症者等を早期に治療することが可能となる中和抗体薬が承認されたので、より多くの感染者の方に投与ができるよう効果的な活動方法について検討している。

 

 

【改善要望】

~市町村との連携強化~

ホテルを借り上げるなどのハード面を整備しても、稼働率を上げる管理ノウハウが不足していたのではないかと推察でき、第5波での感染者爆発で、感染症法の拠点である保健所機能がオーバーワークで立ち行かなくなり、市町村が保健所の指示待ちしていては、本来できることも止まってします。

住民の命を守る体制は地元市町村をベースにして組み立てていくことが、スピードと臨機応変な対応策準備には不可欠。

検査による感染者の発見、臨時療養施設準備、自宅療養者への訪問確認、生活支援サービス等々、きめ細やかな計画は市町村が作り、その運営に必要なバックアップを県がするほうが合理的と考える。

 

~医療のリーダーシップの強化~

千葉県のコロナ対策本部や専門部会の議事録を見ても、医療側のリーダーシップが感じられず、国が示す対応を超えるような指摘が見当たりません。

誰が千葉県のコロナ対策を引っ張っているのか、専門家の顔が見えないのが現状です。

今からすぐにでも、第6波に備えて、県民の命を守る最も確実なフローチャートを用意して、それを広く県民に示してください。

 

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以上、新型コロナウイルス対策に関する質疑の概要をお伝えしました。

私たちの会派は、議会では県民を第一に考えて、是々非々で行政と取り組むことが大切だと考えています。

特に新型コロナウイルス対策については多くのご意見等を頂戴しているところであり、執行部の良い政策は後押しする、私たちや県民が疑問に感じるところはしっかりと議論をする、という姿勢こそが健全な議会だと思っております。

知事、執行部からもどんどん意見を言ってほしい、と仰っていただいておりますので、議論を重ねることでより良い政策にしていくととともに、引き続き、誠実に議会活動に取り組んでまいります。