代表質問『防災対策』コロナ禍における防災訓練や協定の実効性確保

こんばんは、我孫子市選出・千葉県議会議員の水野ゆうきです。

本日も我が会派の代表質問の続きとして、私がメインで作成しました防災対策についてお伝えしていきます。

 

【防災対策】

≪コロナ禍における防災訓練≫

昨今では地震が頻発化しており、県民自らも災害に備えて準備をしておくことが求められております。災害時に県民が適切な行動ができるよう、県民が参加し、災害を想定して 行う防災訓練は非常に重要であると考えます。

 

昨年6月における我が会派の代表質問に対し、穴澤副知事から、「新型コロナウイルス感染症が収束していない状況にあっても、健康状態の確認、人と人との間の距離を取ること、室内での適切な換気の徹底、連絡先の把握など、感染症対策を徹底した上で訓練を実施していく」との答弁があった。

しかし残念ながら、今年度実施予定であった「九都県市合同防災訓練」や「九都県市合同防災図上訓練」は、一部の訓練を除いて、本県での訓練の実施が見送られ、市町村が行う訓練においても、同様な状況にある。

質問)新型コロナウイルス感染症の影響により、今年度の実施が見送られた防災訓練があるが、県は、今後どのように訓練を実施していくべきと考えるのか。

 

答弁)災害時に県民の命を守るため、県民・県・市町村・関係機関が連携して、日ごろから訓練を実施することは大変重要。

しかしながら、感染抑止が重視される時期においては、訓練を実施することにより参加する県民や災害対応にあたる職員に感染が広がるリスクが高まることに留意する必要がある。

そのため、県では、多数の県民及び自治体・関係機関の職員が参加するなど、密な状態が避けられない防災訓練については、人数の 制限、オンラインによる参加、人同士の接触を減らした形式での訓練の実施など、感染防止の方策を講じた上で、引き続き可能な限り訓練の実施に努めていく。

 

要望)新型コロナウイルス感染症を踏まえ、工夫をしながら、県民の命と健康を守るため避難所運営も含めた防災訓練を実施していくよう、市町村に対しての働きかけを要望する。

 

※昨年11月の我孫子市総合防災訓練

 

≪感染症まん延時における避難のあり方は?

 県の見解と県民への広報≫

オミクロン株が急拡大している現状も含め、パンデミック時に災害が発生した際、避難所に行くべきか、在宅避難すべきか、県民が難しい判断をせざるを得ない局面が生じる可能性が多々想定される。事前に県民が命を守るために避難場所をどのような形で確保しておくべきかを県が事前に広く周知することは非常に大切。災害時にさらなる混乱を招く恐れがないよう、積極的な広報に取り組むことが必要。

質問)感染症まん延時に災害が発生した場合における避難に ついて、どのような考え方のもと県民に対し周知しているのか。

 

答弁)感染症まん延時の安全な避難に向けては、避難所において、間仕切りの設置やスペースの十分な確保など感染症対策を実施しているが、3密の回避のため、多様な避難先の確保が有効であり、県民の皆様にも在宅避難や親戚・知人宅への避難などを検討していただく必要がある。

このため、県では県民だよりやテレビ・ラジオ放送、SNSなどにより、ハザードマップでの自宅の安全確認や、親戚宅など避難所以外への避難についても、県民の皆様に呼びかけを行っているところ。今後も、感染症対策を踏まえた適切な避難行動が行われるよう、さまざまな広報媒体を活用して周知を図る。

 

要望)県民がどのように避難すべきかということに対しても、市町村を通じて県民が災害時に適切な行動ができるような啓発を要望する。 

 

≪市町村支援≫

災害発生時には県は市町村に対し、情報連絡員の派遣や物的支援などのプッシュ型支援体制を構築しているところだが、避難所運営の中に新たに感染症対策が加わり、地域住民の一番近くで避難所運営にあたる市町村の負担は大きくなっている。

質問)避難所における感染症対策について、市町村に対し  どのように支援しているのか。

 

答弁)県では、市町村向けに作成した「避難所運営の手引き」に、感染症対策の具体的な方法を示すとともに、避難スペースが不足する場合に備え、避難所として利用可能な県有施設の情報を市町村と共有している。

また、市町村職員が避難所における感染症対策を習得する研修を、防災研修センターにおいて実施するほか、避難所で使用するマスク・消毒液・間仕切りなどの資機材整備に対し、地域防災力向上総合支援補助金により支援しているところ。

今後も、避難所における感染症対策が適切に行われるよう、市町村の取組を支援​​​​​​する。

 

≪避難所の感染対策のための備蓄≫

千葉県は国の防災基本計画の修正事項を反映し、千葉県 地域防災計画の修正を行った。

主に新型コロナウイルス感染症対策を踏まえた内容が追記されたところだが、新型コロナウイルス感染症のみならず、避難所では特定の感染症が流行することがある。

東日本大震災のときには避難所でノロウイルスやインフルエンザが流行し、避難所における嘔吐・下痢症が集団発生した。

その主な原因としては、過密状態であり、汚物や汚染物の処理が不適切であったことや手指衛生は十分に 遵守されていなかったことが調査で明らかになっている。

多くの方が避難する避難所では3密状態になることから、避難所においては様々な感染症への防止対策が重要。 しかし、災害の規模や期間によっては、必要な物資が市町村で不足することも懸念される。

質問)避難所の感染症対策のため、県はどのような物資を確保しているのか。

 

答弁)県では、市町村の災害用備蓄の補完を目的に物資を備蓄している。

感染症対策としては、マスク及び手指消毒液を新たに備蓄した。さらに、床から高さがあり、埃やウイルスの吸込みを防ぐ効果のある段ボールベッドの備蓄量を増やしているところ。

加えて、段ボール製品製造団体と協定を締結し、災害時には、県の要請に基づきベッドのほか避難所運営に必要な間仕切りなど、段ボール製品の提供を受けることとしている。

今後も、市町村の備蓄状況を把握するとともに、感染症対策に必要な備蓄物資の確保に努めていく。

 

要望)感染症関連の備蓄品について、例えばアルコール消毒液などは危険物に該当し備蓄が困難になるケースもあると聞いているが、協定を締結するなど工夫をし、不足することがないような形で、定期的な検査を行いながら対応するよう要望する。

 

≪協定の現状と協定の実効性確保≫

災害時における各団体や事業者等の緊密な連携も必要不可欠。

質問)災害時における様々な事業者等との協定についての現状はどうか。また、協定の実効性確保に向けた取組はどうか。

 

答弁)県では、災害時の応急・復旧対策を円滑に実施するため、電力供給や物流、通信をはじめとする民間事業者等との間で、令和4年1月末現在、283件の協定を締結している。

災害時にこれらの協定に基づく活動が迅速に実施されることが重要であることから、これまで県の災害対策本部訓練等において事業者からリエゾンを受入れるとともに、電源車の派遣の調整や、物資輸送の訓練を実施するなど、連携強化に努めてきた。

来年度は新たに電力事業者等と連携して迅速な道路啓開・停電復旧を図るための実動訓練も実施することとしており、今後とも、訓練や協議を積み重ねることにより、協定の実効性確保に努めていく。