こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
本日は「アベマプライム」に出演し、香川県議会で審議がすすむ「ゲーム・ネット規制条例」について議論を致しました。
今回のきっかけは、先週国会に提出した質問主意者に目を留めて下さったことで、メディアに注目いただけるのはありがたいことです。
香川県でゲーム規制条例案が審議入りしたことを受け、「ネット・ゲーム依存症対策に関する質問主意書」を提出しました。関係者の負担となる質問主意書は極力避ける方針ですが、限られた時間の中で政府の確たる所見を伺うためです(初提出)。答弁が戻り次第、また共有します。https://t.co/X2lBHIxtCa pic.twitter.com/5xghCVHJSL
— 音喜多 駿(参議院議員 / 東京都選出) (@otokita) February 20, 2020
こちらに対する答弁書は今週には返ってくる予定ですので、詳細はその際に取り上げさせてもらうとして、今日の番組議論で気づいた点をいくつかメモ書きに。
●世論は拮抗、単純な世代対立ではない
一緒にコメンテーターとして出演していた夏野さんが強く指摘していたことですが、
「古い人たちがおかしなことをやっている、というだけではない。子育て世代でもけっこう賛成している人がいる」
というのは重要なポイントです。番組中に示された世論調査でも、ゲーム・ネットへの規制には賛否が拮抗していました。むしろ強めに肯定する人の割合は多いくらいです。
実際に私自身、「子どもがゲームばっかりやっててやめないから、行政が規制してくれるなんて助かる~!」と言っていた保護者の方にもお会いしたことがあります。
このように、自分たちではない「大きな何か」がパワーを奮って世の中を良くしてくれるというのは魅力的な考え方ですが、それはまさにハイエクが喝破したところの「隷属への道」です。
「法は家庭に入らず」が原則の中で、権力の侵入を嬉々として迎え入れたその先に、政府・権力者がずっと善玉である保障はどこにもないことを、私たちは改めて考えていかなければなりません。
●とはいえ一方で、世代間や議会の構造問題もある
さはさりとて、今回の背景を読み解けば様々なものが見えてきます。
このゲーム・ネット規制は有力な地元紙(四国新聞)が走力を上げて特集してきたものであり、ゲームやネットに対する伝統的な紙媒体による抵抗の典型例とも言えます。
平成が終わり令和の時代を迎えて、それでもまだ残る昭和が最終決戦とばかりに盛り返してきた、みたいな印象があります(個人の感想です)。
またそれを受けて動いた県議会も、その選挙区で半数以上が無投票当選しているという実態があり、こちらも夏野さんがおっしゃっていた「民主主義が本当に機能しているのか?県議会なんていらないんじゃないの?」という指摘は一部的を射ています。
地方において有権者の投票行動に多大なる影響を持つ地元紙が世論を形成し、現状維持をしていれば再選が間違いない県議会がそれを受け取れば、展開がどうなるかは予想がつくところです。
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番組でも述べた通り、今後の見通しは決して明るいものではありませんが、政治・議会は何が起こるか最後までわかりません。
最後に政治を動かすのは世論の力。3月から本格化する参議員の審議でも、本件については注力して取り上げて参りたいと思います。
それでは、また明日。