23人組の深夜会食発覚で追い込まれる霞が関。でも法案ミス問題は、短絡的&精神論な解決策で本当にいいのか?

こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。

政府提出法案の条文&参考資料にミスが多発した件を受けて、各省庁がそれぞれ対応策を検討・発表し始めています。

私は本件については過去ブログで言及し、また本会議や本日の委員会質疑でも取り上げて、

・法案本体のミスは影響甚大であり、再発防止に向けて力を尽くすべき
・一方で、法案に付随する参考資料については、誤字脱字レベルまでミス根絶を目指すことは非効率である
・与野党ともに批判をかわすため、あるいは批判をするために騒ぎ立てるのではなく、現実的な線引をすることが重要

という主張を繰り返してきました。

3/26の本会議討論
本日3/30の委員会質疑

本件で「審議拒否」をする野党の対応は論外である一方で、これに迎合して場当たり的な対応を続ける政府与党側もまったく評価できません

文科省がいち早く「再発防止策」を取りまとめて発表しましたが、初っ端から

原因「職員の意識が低かった」

再発防止策「職員に対する周知徹底を図る」

精神論が炸裂していて、人海戦術で乗り切る以外の未来がまったく見えません。

一方でワープロソフト「一太郎」が使われていることに驚きの声が集まり、私も思わず突っ込んでしまったのですが、これについては「一太郎のほうが行政文書作成については優れている」という意見も根強いようです。

なぜ法律家には「一太郎ファン」が多いのか? Word全盛でも目立つ“偏愛”ぶり(弁護士ドットコムニュース)
https://news.yahoo.co.jp/articles/b3feabbefe580318d235c7a6fb3958cc8fd4acdd

となると、これほど短期間の原因調査で「一太郎が原因で、すべてワードに切り替える」と結論づけたのも拙速である可能性があります。

やはり「ミスはどこまでなくすべきなのか」というそもそも論から腰を据えて議論をし、安易な精神論や目先のシステム変更に飛びつかず、官僚の負担や再現可能性を考えて再考するべきではないかと思います。

このように法案ミス、特に参考資料のミスについては官僚側の言い分もよくよく聞いた上で冷静に議論を進めたい…という論陣を張っていた矢先に、厚労省の大人数深夜会食という事件が発生してしまいました。

これによって、徐々に高まりつつあった霞が関の「働き方改革」に大きなブレーキがかかってしまったことが間違いなく、法案ミスについても世間からさらに厳しい目が注がれるでしょう。

こればかりは事件が事件だけに仕方のないことですが、さはさりとて国会改革と官僚の働き方改革は必要不可欠。

是正するべきは是正するように強く求めつつ、現実的な解決策・改善策を提案できるよう我々も調査と検討を続けていきます。

それでは、また明日。

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おときた駿
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