こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
政権交代「共闘」目指す立民・共産のコラボ本、急遽発売延期に
https://www.sankei.com/politics/news/210523/plt2105230009-n1.html政界で大きな話題となっていた「立憲・共産のコラボ本」が、お蔵入り(発売延期)することが報じられました。
立憲民主党と共産党の接近については、これまで何度もSNSやブログで触れてきましたが、この党所属の現職議員同士がコラボして「政権構想」を語る本を出版するということは、
「ついに一線を超えたな…」
と感慨深く永田町では受け止められていたわけであります。
が、おそらく想像以上に立憲民主党の支持母体である労働組合・連合から反発があったのでしょう。
選挙が終わるまでは発売延期とすることで、立憲民主党は「選挙協力はしたいけど政権構想は誤魔化す」という、玉虫色の決着を図ろうとしている最中だと思われます。
一言で切り捨てれば「虫が良すぎるでしょ」ということなんですが、本日は
「なぜ立憲民主党は共産党と組めないのか。どうして共産党と組むことは危険であり、亡国の道なのか」
を改めて記してみたいと思います。
■共産党の本質は何も変わっていない
まず前提として、共産党はその本質を令和の時代になっても何も変えておらず、現在の社会秩序の転覆を目論む極めてラディカルな集団であるということです。
私は一貫して共産党・共産主義の政治理念やイデオロギーには強い危機感を覚えているものですが、昨日もまたそれが裏付けられる情報が発信されていました。
いま見たらどういうわけかTweetが無言で削除されていたんですが、共産党の前衆議院議員の意見表明です。私は読んでゾッとしましたね、心底。
志位委員長のネット番組動画を引用しつつ、委員長が
「ジェンダー平等が進んでも性暴力はなくならない。根本解決のためには支配・被支配の力関係を無くすこと=資本主義体制を打倒することが必要だ(要旨)」
と述べている内容を絶賛しています。
最近、とりわけ女性議員などを前面に押し出してマイノリティ支援やジェンダー平等をアピールしている共産党ですが、それはわかりやすい「入り口」に過ぎず、案の定「資本主義の打倒」という結論につながっていくわけです。
ご自身で「本質的です」と高らかに謳っているように、これこそが共産党の変わることなき「本質」です。
もちろん「資本主義を打倒せよ」という考え方が存在することは否定しませんが、共産主義体制で起きた正義の暴走や独裁・虐殺などの歴史に鑑みるに、私には到底それを支持することはできません。
共産党は、現在の社会秩序の根幹の1つである、資本主義体制の転覆をいまだに目論んでいる。そして公安の監視対象になっているように、暴力革命も完全に捨ててはいない。
まずこれが前提です。
■共産党と立憲民主党は目指しているものが全く異なる(はず)
するとやはり、共産党と立憲民主党の選挙協力・政権構想は「野合」であると断じざるを得ないわけです。
ここで冒頭の出版延期のニュースに戻ってくるのですが、出版にも反対した立憲民主党の最重要支持母体は労働組合(連合)です。
これらの労働組合は主に大企業の正社員たちが構成しているわけで、大企業を過剰までに敵対視し、将来的には資本主義というシステムを含めて息の根を止めようとしてる共産党とは、折り合わないどころか不倶戴天の敵なわけですよ。
それが目先の敵(政府与党・自民党)を倒すためだけに手を組んだところで、倒した後に何が起こるかなんて火を見るよりも明らかです。
ドロドロした権力争いが始まり、共産党が単独で政権を握ることは考えづらいとしても、そんな政争が起きている間に日本の国力は衰退し、目も当てられない状態に一直線に落ちぶれていくでしょう。
■
どうしても(選挙で自分が受かりたいために)共産党と手を握りたい立憲民主党の議員たちは、
「共産党も少しずつ変わろうとしている」
「共産党はもともと、平和を志向する政党だ」などと持て囃しますが、私はその本質は何も変わっていないと確信しています。むしろ、ジェンダー平等などで「入り口」を多様化させるなど、ブランディングが上手くなっているだけ危険度は増しているとすら思います。
個々の議員の活動や個別政策に見るべきものがあったとしても、有権者の選択とこの国の未来のために、この「本質」については繰り返し指摘をしてまいりたいと思います。
それでは、また明日。