こんばんは、音喜多駿(参議院議員 / 東京都選出)です。
本日は練馬区から都政に挑戦予定、ヲタク弁護士である松本ときひろ区議とタッグを組んで「表現の自由」を守るために闘う「わかたび啓太」都政対策委員の決起大会に参加してきました。
そんな折、ちょうどSNS上ではAmazonにていわゆる「反ワクチン」本が取り扱い停止になっていたことが話題になっておりました。
科学的根拠に基づかない、いわゆる「反ワクチン」言説の流布は由々しき事態だと強く感じておりますし、最初は私も「おおっ?!」と好意的に捉えそうになったのですが(医師として正しい行動をしたsekkai氏には心から敬意を表します)。
でもやはり、これは表現・言論の自由の観点からするといささかの懸念が残ると言わざるを得ません。
書こうと思ったことはすべて弁護士であるとんふぃ氏が書かれておりまして、特に付け足すこともないのですが(汗)。
上記の記事で指摘されている通り、Amazonはすでに政府から「特定デジタルプラットフォーム提供者」に指定されている、市場に対して極めて強い影響力を持つ存在です。
「表現・言論の自由は、あくまで公権力との問題。これは私企業の判断だから」と簡単に片付けるわけにはいかない問題だと言えるでしょう。
ある人々が望まない表現・言論に対してプラットフォーム側に通報し、それが理由の開示もなく強制排除されてしまうことは、表現・言論空間を著しく狭めてしまう可能性があります。
少なくとも、その懸念に対して我々は無頓着であってはいけません。
Googleでは通報があった「特定のサイトなどを落とす」のではなく、慎重にアルゴリズムを変更することで目に入りにくいように対応したそうです。
今回のAmazonについてもカテゴリを変える・ランキングやレコメンドには表示されないようにするなどの対応もありえたと思いますし、とんふぃ氏が指摘するように少なくとも取り扱い停止理由の開示・それに対する異議申立の受付は行われるべきではないでしょうか。
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繰り返しになりますが、私は科学的根拠に基づかない「反ワクチン」言説は支持しません。流布して欲しくないと強く思っています。
しかしそれでも、「言論には言論で」が基本であり、自分が望まない表現・主張を大きな力が排除することは、いつかそれが自分たちに返ってくるという可能性については慎重に考慮しなければなりません。
Amazonに限らす各種SNSなど、私企業であるプラットフォームへの対応は非常に難しいものがありますが、逃げることなく正面からしっかりと議論を重ねていきたいと存じます。
それでは、また明日。