先週、電気通信事業法の改正案が成立しました。今秋から携帯電話の通信料金と端末代金の完全分離が徹底され、利用者にとって分かりやすくなります。今や携帯電話は一人一台の時代であり、ライフラインのひとつとなりました。 一方で、家計支出における利用料は、デフレが続いていたこの10年間でも約4割も増え、家計を圧迫する大きな要因となっています。携帯電話の利用料はOECDの調査によれば、日本は加盟国の平均の2倍程度、他の主要国と比べても高い水準です。このように国民生活に欠かせなくなった携帯電話サービスですが、契約内容が複雑でわかりにくい、店舗での契約などに2時間かかる、通信と端末のセット販売、「2年縛り」や「4年縛り」など、利用者からみてサービスや料金が見合っているかが、わかりづらいという課題があります。そのうえ、ドコモ、au、ソフトバンクの大手3社が9割のシェアを占める寡占状態です。大手3社は、携帯電話事業で7〜8千億円もの利益を上げ、全産業の利益率が6%程度の中で、大手3社は20%にも上ります。昨年度の上場企業の営業利益ランキ続きをみる『著作権保護のため、記事の一部のみ表示されております。』