洪水・水害対策:縦割り行政の弊害を排し、ダムの活用見直しで秋の台風シーズンに備える

先週、秋の台風シーズン到来を前に、利根川水系の東京電力のダムでは最大のダムである須田貝(すだがい)ダムを視察いたしました。全国には、国交省所管の570の洪水を防ぐための多目的ダムがありますが、経済産業省や農水省が所管する発電用のダムや農業用水用のダムなど900のダムは洪水対策には使われていませんでした。昨年の台風19号をきっかけとして、まさに縦割りの弊害を排除し、こうしたダムの水量を洪水対策に活用できるよう見直しを行いました。この5月までに全国の約100の国が管理する一級水系について調整を終えました。その結果として、昨年この利根川水系に50年、5千億円をかけて新設された八ッ場ダムの50個分の洪水対策の水量を確保することができました。 利根川水系は下流に首都東京を抱え、一旦氾濫が起きれば、特に江戸川流域では大きな被害が出かねません。今回視察した須田貝ダムは発電専用で洪水対策のために全く使えませんでしたが、今回の見直しにより今後は最大で容量の約9割、東京ドーム16個分の水量が事前放流できることになりました。利根川水系全体では八ッ場ダム続きをみる

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