他にもあった!都水道局外郭団体TSSのお粗末事案

東京都水道局の外郭団体「東京水道サービス」(通称TSS)の虚偽報告が明らかになり、特別監察(結果こちら)を受け「東京都、外郭団体の不正公表 巡回点検で虚偽報告 」報道となっており、内容は以下のとおり。
TSS失態
「関係団体等との不適切な関係があるという指摘、そして、会社の経費を用いて委託先の業者と飲食を伴う会合を持っていたことが確認されたほか、未実施であった点検を、あたかも実施したかのように装う虚偽報告(上田注:137件!!)が多数あったこと、それから、TSS社員によります工事受注者への竣工写真の改ざん指示が行われていたなどが報告されております。」知事記者会見より。

TSSは、都が税金渡して丸投げ(委託ともいう…)し、しかも現役都職員、OBら所謂「天下り」団体(外郭団体ともいう…)というのにまことにケシカラン!次第です。ちなみに、天下り状況はこちら!
水道局外郭団体天下り状況


委託事業者と飲食を伴う会合→癒着!!

書類の改ざん&虚偽報告書の作成指示→不正!!!

約26%を占める現職&OBが在籍→天下り!!!


まさに上田令子のスローガン「税金の無駄遣い、不正・癒着・天下りを許さない!!」事件が発生したのであります。

【事業者泣かせの殿様(外郭団体)商売】
さて、このTSS。実は、私のところに、困った事業者さんから相談が入ってきておりました。東京都では、安全でおいしい水がそのままお客さまの蛇口まで届くように、直結給水の適用範囲の拡大を進めてます。直結給水方式の普及・促進の一環として「貯水槽水道を設置されている皆さまにとっては、直結給水方式に切替えることにより、貯水槽清掃等の維持管理が不要になるなど、様々なメリットがあります。」として、平成19年より貯水槽水道点検調査を行う中でお客さまの関心が高い工事費の見積りや工事内容の説明を無料で行う「直結切替え見積りサービス」を、実施していました。これが件の、TSSが受託しております。
昨年4月「直結切替え見積りサービス」に係る見積書を私に相談していた事業者が依頼していたものの、事業者の頭越しにビル所有者へ見積書を誤送したのです。つまり事業者さんにとって、TSSがお客様に仕入れ値を教えてしまうということでありまして、絶対にあってはならない民間では考えられない「ヘマ」なのに、真摯に陳謝するなどの誠意ある対応を怠るどころか、無辜なる事業者さんへウエメの対応をしたと苦情が届いたのであります。そこで昨年9月に議事録に残る文書質問を実行しました。お姐超訳にて解説します。

お姐「一体全体、TSSの従業員教育はどうなっておるのだ?!」
水道局「日頃から、接遇教育の充実、徹底を指導。今回の事例では、誤送付後に事業者への対応に不備があり、トラブルとなったことから、改めて、接遇教育について指導。また、再発防止策の策定を指導し、TSSでは手続における作成書類の確認の強化などの改善を。今後は、こうした再発防止策の確実な実行に向け、引き続き指導・監督に努めていきます。」(お姐超訳:頑張ってます。やってます)

その後、まんまと公営企業委員となったお姐は11月の事務事業質疑で資料を取り寄せてまた質疑してみた。
水道局外郭団体接遇対策

お姐「これやってたのに何でトラブルが起こったの?事業者もお客様のひとり。上から目線ではないTSS等監理団体・報告団体の接遇改善をどう実現していくの?」

水道局「監理団体及び報告団体は、都が出資する団体として、事業者を含むお客さまに対して丁寧な接遇が求められる。、新任社員や監督者等職責に応じ、実際の事例に基づいた…(中略:前回の言い訳答弁繰り返し)」(お姐超訳:だからやってるんだってば!)

答弁も研修内容もご立派なものですね、さぞかし倫理観の高い職員が「育成」されているや、に見えます。しかし、これは見せかけであったことが、特別監査で明らかになっちゃいましたね。

【癒着と民業圧迫の温床ではないのか】
なんだか、途中から、というか当初からぷーんとこの時匂ってきたんですね。そこで釘をさします。

お姐「そもそもどのように工事実施業者を決めているのか?(←癒着や寡占を疑っている)TSSの存在が民業圧迫とはなっていないか。」

水道局「本サービスは、設置者の切替え検討の支援策として提供しているもので、見積り後に工事を必ず行う必要はなく、工事を実施する場合は、設置者は施工業者を改めて選択できることから、民間の営業活動に影響を与えないサービス。」(お姐超訳:まったく問題ありません!)

お姐「ふーん。問題ないわけですねぇ、でも 指定業者(お姐注:工事を請け負う能力がある業者総数)の総数は5,898者もいるのに、見積もりサービスの登録者は110者。ある特定の110者に決めてるのではないの?」

水道局「指定給水装置工事事業者は、法で定めた全国一律の基準に基づき、工事を適正に施行できると認められる者として…(中略、以下略)。」(お姐超訳:登録するかどうかは事業者さんの自由だから偏ってません!!)

お姐「5,898者VS110者、数が乖離しすぎ。登録にむけて他の事業者さんのチャンスを広げているの?そもそもなんでTSSを通さなきゃいけないの?」

水道局「実施店の登録については、業界団体を通じ、随時、募集を行っており、登録実施店リストとして四半期ごとに更新。TSSに委託している給水管工事事務所の窓口のほか、水道局ホームページやパンフレットにおいて切替えに向けた手続きを案内。その中で、見積りや工事については、当局に登録された見積もりサービス実施店以外の指定給水装置工事事業者においても実施可能であることを、お客さまに情報提供。・指定給水装置工事事業者の名称、所在地及び連絡先を記載した名簿についても、水道局ホームページで公開。」(お姐超訳:官報主義で頑張って、たまったま情報取りに来た都民へ提供してます!)

【水道局という組織体質】
水道局H26 汚職
今回のTSS事案だけでなく、平成26年にも入札汚職が発覚しており、事務事業質疑ではこの過去の事例を受けて、上記資料を提出して現在は問題がない!と答弁していたにも関わらず、昨年談合の疑いから10月30日「浄水場排水処理施設運転管理作業委託」に関して、公正取引委員会の行政調査を受け、ただ今引き続き調査が続いております。
また、平成27年には、水道局幹部職員が自殺する事案が発生しました。大変に胸の痛む事案で、私は、業務及び心身の健康状態など、部下の人事管理をする立場の身に生じたことの背景に、水道局の残業、休暇取得など、適法な労働状況にあったか、それに加え意欲を持って働ける風通しのいい組織環境であったのか、公営企業会計決算特別委員会で質したところ、委員会質疑になじまないなど押し問答のすえ私は質問を敢行。委員会が停まってしまったということもありました。(議事録上田部分参照

東京都水道局。この組織には、何かがある…。

【お姐総括!】
どうやら、私が公営企業委員の時に事件が起こるようです。

一時が万事!!

使命感を持って、来る予算審査に備える所存です。

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