2022年木造復元断念による木材保管庫建設関連議案への影響は

名古屋城天守閣の木造復元に向けた「現天守閣解体申請にかかる現状変更許可の申請」に対する審査が継続となり、答申が出される見通しが立たなくなったことを受け、6月21日夕方のニュースで報道各社が一斉に、2022年完成の時期の遅れを報じた。

■ 報道各社の見出し
・名古屋城天守閣木造復元22年完成は極めて困難に・文化庁審議会の結論出ず
・名古屋城天守閣“2022年木造復元”遅れ決定的 名古屋
・名古屋城の木造復元 工期見直し 専門家「2年以上の調査が必要」
・名古屋城天守閣の木造復元 2022年完了を名古屋市が断念 市長「工期の見直し、協議進める」
・名古屋城木造化、22年末完成を見直しへ 解体申請が「継続審議」
・復元、22年絶望的 解体申請、文化庁継続審議 「石垣調査、不十分」
・名古屋城天守解体「継続審議」22年復元困難に

各社の見出しはすべて工期に関するものばかり。しかし、現状はもっと厳しいものとなっているとの見方が一般的だ。つまり、「石垣の保存に向けた調査をしない限り、現天守閣の解体も木造復元の着工も数十年たっても何も動かない」というもの。

もし私が見出しをつけるとするならば、「名古屋城天守閣木造復元断念も視野 石垣の保存計画作成が木造復元の条件に」ぐらいか。

そのような中、名城公園南への木材保管庫建設費が予算として上程されている。従来までの予算は、「2022年までに完成させるためには必ず議決していただかないと間に合わない。」と議会に対するプレッシャーを河村市長・関係局がかけてきた。しかし、2022年完成が不可能となった中での今回の予算については、従来とは違った環境での審査となる。自民党市議団は明日6月24日午前9時から緊急の議員総会を開催し、対応について協議する予定だ。


■ 木材保管庫関連予算(案)
・建設費 3億1,700万円
 令和元年度 400万円、債務負担行為 3億1,300万円

■ (参考) 木材保管庫維持管理費
・物件費 386万円/年
 内訳:光熱費139万円、エアコンリース費 5万円、ホイストクレーン点検費用 73万円、分電盤リース費用 163万円、電話代 6万円
・人件費 1,200万円/年

■ 木材の保管先 725本の内訳(平成30年度末)
岩手県 マツ 156本
岐阜県 ヒノキ 148本
愛知県 ヒノキ・ケヤキ 38本
奈良県 ヒノキ 265本
高知県 ヒノキ 118本
※ 最終的には2,000本の木材を保管する予定
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横井利明
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