「PCR検査」「抗原検査」「抗体検査」の違いを聞いてみた。

有権者から「PCR検査」「抗原検査」「抗体検査」の違いがよくわからないとお尋ねがあったので、主治医に詳しく聞いてみた。

■ PCR検査
ウイルスの遺伝子そのものを検出する検査方法。喉の奥や鼻の奥の粘液を取って、その中にウイルスの遺伝子がいるかどうかを実際に測定して調べる。発症から9日以内であれば唾液からの検査も可能。PCR検査は新型コロナウイルス感染症の確定診断に用いられていることから、PCR検査で陽性確認された場合には、新型コロナウイルスに感染しているということになる。

■ 抗原検査
喉の奥や鼻の奥の粘液を取って、ウイルスそのもののタンパクを検出して調べる検査。PCR検査とともに、新型コロナウイルス感染症の確定診断に用いることができるが、PCR検査より精度が劣り、PCRの補助的な位置づけ。新型コロナウイルス感染症の抗原検査をするキットは30分ほどと非常に最短で検査ができ、特別な検査機器を使わずに検査ができるというメリットがあるが、抗原検査ではウイルス量が少ないと陽性率が低く無症状者に対するスクリーニング検査目的の使用には向かない。

■ 抗体検査
自分自身の免疫の細胞で作った抗体があるかどうかを調べることにより、すでに新型コロナウイルスに感染していたかどうかを調べる検査。抗体検査は新型コロナウイルスに感染後13日以降では、96.9%の陽性率だが感染直後では陽性率が低い。自費診療。

〇 まとめ
・「今」感染しているかどうかがわかる検査は「PCR検査」「抗原検査」。「過去」に感染していたかどうかがわかるのが「抗体検査」。
・新型コロナウイルス感染症の疑いがある場合は、まずはPCR検査。
・PCR検査も抗原検査も医師の判断で実施。
・抗原検査は簡易に実施できるがウイルス量が少ないと精度が劣る。PCRの補助的な位置づけ。
・PCR検査のサンプルは鼻咽頭ぬぐい液と唾液の2通り。
・抗体検査は自費。
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横井利明
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