新型コロナウイルス感染症による病院経営への影響調査結果

病院経営者の皆様方から「ただでさえ苦しい病院経営が、新型コロナウイルス感染症の拡大でさらに受診抑制がかかり、崖っぷちの状況になっている。」そんな声を多方面から頂いていることから、市に依頼し、市内全病院を対象にした「新型コロナウイルス感染症による病院経営への影響」に関するアンケート調査を行った。

その結果、新型コロナウイルス感染症等対応病院を中心に、外来患者の減少等による収入の減少がみられた。10月に入り国等による財政的な支援が各病院に対して実施されるなど、経営支援が始まったところだが、地方自治体においても医療機関に対する支援が引き続き必要な事態であることは間違いない。自民党市議団としても令和3年度予算要望の中で「病院経営への支援」について提案をさせていただいたところ。予算審議の中で取り組み、市民の皆様に安心が享受できる医療体制を構築したい。

■ 調査の概要
〇 調査期間 令和2年7月15日から31日まで
〇 調査対象数 124病院
〇 回答数62病院(経営指標にて3病院無効)
 うち帰国者接触者外来設置病院 9病院
 感染症入院患者受入病院 13病院

■ 結果の概要
〇 令和2年3月医業利益率(平均)
医業収入 4億9,568万円(5億178万円)
医業費用 5億2,210万円(5億776万円)
医業利益 ▼2,642万円(▼597万円)
医業利益率 ▼5.33%(▼1.19%)

〇 令和2年4月医業利益率(平均)
医業収入 4億5,808万円(4億9,972万円)
医業費用 4億9,120万円(4億8,851万円)
医業利益 ▼3,312万円(1,121万円)
医業利益率 ▼7.23%(2.24%)

〇 令和2年5月医業利益率(平均)
医業収入 4億2,614万円(4億9,311万円)
医業費用 4億5,332万円(4億7,764万円)
医業利益 ▼2,717万円(1,548万円)
医業利益率 ▼6.38%(3.14%)
※ (  )内は令和元年度

■ まとめ
・医業利益については3月、4月、5月と3か月連続で前年より減少
・4月、5月については、3月の4.14ポイント差に比べて倍以上の9ポイント以上の悪化となっている。
・6月は5月に比べ35.6%の病院が改善の見込み

また、対前年比で医業利益率が減少した病院は、3月73%、4月86%、5月90%となっている。2020年の赤字の病院の割合は、3月56%、4月66%、5月63%となっている。

新型コロナウイルス感染症患者を受け入れるための病床確保や、院内感染の防止等の対策を講じている中で、新型コロナウイルス感染症患者等対応医療機関を中心に患者数の減少による収入減少や物資の調達等による費用増大に伴い、全体を通して医業利益は減少しており、経営悪化の状況が見受けられた。
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横井利明
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