岸田総理は、「異次元の少子化対策」の財源として、社会保険料のアップで賄う方針を示しました。しかし、「増税」ではないというのは、まやかしのレトリックです。社会保険料も、国民の懐から強制的に徴収されているので、引かれるという点では税金と何ら変わりはありません。
◆まさに「差っ引かれる!」
年収300万のサラリーマンなら年間約45万円、600万円なら年間約90万円ほどの社会保険料を納めています。また、全て自腹の自営業の方も、目の玉が飛び出るほど高く感じる社会保険料の支払いに毎年四苦八苦されていることでしょう。すでに、税金に比べても社会保険料の負担が大幅に大きくなっており、社会保険料こそ、われわれの手取りを減らす最も大きな支出なのです。今回、社会保険料がいくら上がるかについて、国民1人あたり月額平均500円アップとも報じられていますが、将来的にはとてもそんな額ではおさまらないと見られています。今後、平均的なサラリーマンで、負担が年間100万円を超えてしまっても不思議ではありません。
「実質増税」にもかかわらず、増税ではいかにも国民の受けが悪いため、社会保険料値上げにしておけば良くわからないだろうという政府の姑息な意図が透けて見えます。
◆迫りくる三重苦
実は今、物価高や円安を受けて日本の税収はうなぎ上りです。2022年度で言うと、当初約65兆円程度と見込まれていた税収は、最終的には72兆円台になるのではないかとの予測も立てられています。増収分はもちろん、消費税を始めとする国民負担のアップに他なりません。当初予想より7兆円も多く取って、さらに防衛増税に社会保険料アップという三重苦を課すならば、国民は耐えられるものではありません。
また、企業も同じです。企業は労働者の社会保険料を2分の1負担しています。十分な儲けを出している一部の大企業なら負担出来るのかも知れませんが、大部分の中小零細企業の厳しい経営状況は変わっていません。 そうした中小零細企業にも社会保険料アップの負担を課せば、その分賃金を削らざるを得ず、ただでさえ実質賃金が12か月連続マイナスとなっている中でますます消費が減ってしまいます。
その上、社会保険料アップは消費税増税の議論にもつながります。企業は社会保険料の負担を嫌がり、それならば消費税アップで財源を確保しろという財界の声につながるのです。
少子化対策のための「実質増税」はむしろ少子化対策として逆効果です。そもそも、資産所得倍増計画をぶち上げた岸田総理の公約はいったいどうなってしまったのでしょうか?
◆増税か否か!
少子化対策としての増税はしないと言いながら、「実質増税」である社会保険料アップを実行しようとするのは、だまし討ち以外の何ものでもありません。私はもともと、年5兆円規模の子ども・教育国債を未来への投資として発行して支援に回すべきと主張してきました。未来への投資は現役世代の負担増で賄うべきではありません。サミットを受けて7月もしくは10月に総選挙という報道もありますが、税の使い道のみならず、国民生活に直結する税の集め方が最大の争点です。増税か否か!ポイントを絞った政策を訴えます。
スタッフ日記「体の回転で打つ!」
今や昔のように猫も杓子もテレビでプロ野球中継を見ている時代ではなくなりましたが、日本が世界一を奪還し、視聴率40%を叩きだしたワールドベースボールクラシックや、大谷選手効果もあって、やはり野球への関心はまだまだ高いようです。
これに刺激を受けて草野球を始めてみようという方や、久しぶりにバッティングセンターにでも行ってみようという方もいらっしゃるかもしれません。
野球とソフトボールをやっていた経験から一つバッティングのアドバイスをさせてもらうと、腕力だけで打とうとしても強烈な打球にはなりにくいです。バッティングセンターでボールを打っても、どうももう一つ打った球に勢いが無い…という方は、打つ瞬間に腕に力を入れるのではなく、身体を思いっきり回転させて打つことを意識してみてはどうでしょうか。ボールは身体のひねりで打つものだ、というのはよくコーチから聞かされていました。
しかし、それも一つの仮説に過ぎません。バッティングの奥義は科学がいくら発達してもいまだ分からないままです。レジェンドのホームランバッターでも見解は分かれます。
世界のホームラン王たる王貞治さんは、ホームランとはヒットの延長で打つものと言い、この間亡くなった歴代3位のホームラン数を誇る門田博光さんは、ホームランの当たり損ねがヒットと言っていたそうです。
この世の誰もが、ボールをいかに打つべきかという単純な問題に対してさえ完璧な回答が分からない。その奥深さが、野球の持つ無限の魅力だと思います。(アタリ)
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