混迷する韓国の政治

 12月3日夜、韓国の尹錫悦大統領は「非常戒厳」を宣告し、それ以降、韓国政治の混乱が続いている。1月15日には、尹錫悦大統領が拘束された。現職大統領の拘束は前代未聞のことである。 文在寅政権の下で、日韓関係は悪化した。文在寅が実行した対日強硬策の背景にあるのは、朝鮮文化の基調をなす「恨(ハン)」の思想である。「恨」とはどういうものなのか。これは、単なる恨み、辛みではなく、悲哀、無念さ、痛恨、無常観、優越者に対する憧憬や嫉妬などの感情をいう。「ハン」の具体的な対象は、「徴用工」や「女子勤労挺身隊」にとっては、植民地支配をし、朝鮮人を「強制連行」した日本である。まさに、その「恨」が、怨念や被害妄想につながる。 次に指摘したいのは、この「恨」の思想は、政権交代のときに、前政権に対しても浴びせかけられる。韓国では、政権交代があると、前政権のトップは刑務所行きになったり、自殺を迫られたりという悪しき習慣がある。日韓合意をはじめ、前政権が行ったことは全て悪だということになるのである。これを「先王殺し」という。「恨」の思想と、「先王殺し」が続く限り、日本との関係改善は困難であるが、今回の尹錫悦の弾劾騒ぎで、またその悪しき伝統がよみがえるのではないか。 尹錫悦は、なぜ無謀とも言える戒厳令を布告したのか。韓国のマスコミでは、保守系のYou Tuberが拡散する続きをみる

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